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ニュース〜医療の今がわかる

村重直子の眼12 本田美和子・国立国際医療研究センター病院医長(下)


本田
「初めてこの手帳ができたときに、『これは画期的だ』と言われたことがあって、それにものすごくビックリしました。これは「患者さんからは病気のことを詳しく聴きましょう」と、何十年も前から医学部で必ず最初に教えていることを形にしただけのもので、新しいことなんてどこにもないのに、それがこんなに新しいものだと受け入れられたということは、たぶん私たちが一般の方にお伝えすべきだったことが届けられていなかったということなのかなと思いました。あなたの病気についての問題を解決するために、こういうことを私たちは知りたいと思っているんですよ、という、私たちの手の内を分かっていただくための手段としても使えるといいなと思います」

村重
「そうですねえ。よく患者さんとの情報の非対称とかギャップとか言いますけれど、何を伝えれば診断に結びつくのかとか、病状の変化や過去の病気の何が重要なのかとか、そこから伝えていかないといけないのですね」

本田
「医師は、こういうことをお伺いしたいと思っていますということを、まず多くの方にお届けしておくと、今お困りの体の問題もきっと、もっと早く解決に向かっていくだろうなと思います。手帳に書き込むことで自分のからだを知ることと同時に、医者とのコミュニケーションにも役立てていただけると嬉しいなと思っています」

村重
「使っていただけると嬉しいですよね。できあがるのが楽しみですね」

本田
「はい。楽しみにしています。それから最近、任天堂のコンピューターゲーム機DSiでも使えるようになったんです。発表になったときに任天堂の社長の岩田聡さんと糸井さんと私で座談会をしたんですけれど、任天堂もゲーム機が色々な人の色々な生活の場面で役に立つものであってほしいと思っていると、岩田さんは話してくださいました。自分のゲーム機で、個人の健康も管理できるといいなということなんだそうです。DSi版の健康手帳は無料でダウンロードできて、DSiをお持ちの方はどなたでもお使いになれます。糸井事務所の方々もそうだし、任天堂の方もそうですが、分野の違う方面で御活躍の方々が、同じ『健康であること』に興味を持ってくださって、それぞれの得意な分野で力を貸していただけるということは本当にありがたいと思っています。今回のように、ロハス・メディカルに健康手帳をご紹介いただけることになったのも、ものすごく感謝しています。というのも、健康手帳を使っていただきたい方がたくさんいらっしゃる場所のひとつである病院に、たくさん置かれている雑誌だから。健康に興味がある方に、こういうものがあると知っていただける機会をいただいて、しみじみ嬉しく思っているんです」

村重
「任天堂DSiは、紙の手帳とは少し違った年齢層の方に使っていただけそうですね。先生の元々のお考えが、健康のことをできるだけ多くの方に知っていただきたいということですものね」

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