村重直子の眼17 小田知宏・発達わんぱく会理事長(上)
小田
「行政への報告、レセプトですね。あとはお母さんに1日の報告だったりとか、スタッフ間の情報共有や他の支援者への報告とか、同じようなことをいっぱい書いていくので、そこの所を最小限に抑えたい、抑えることができると思っています。
あと4点目が、できるだけエリアを狭くすること。一般的に療育というのは、かなり広いところから時間をかけて通ってきて、1カ月に1回とか2回というのでやっています。1カ月に1回だと、お母さんと前回の振り返りとか1カ月間の様子を聴いたりとかしないといけないし、エリアが広くなっていると、それぞれの小学校が全部違うし、市役所も違うし、医療機関も全部違うので、コミュニケーションに時間がかかります。できれば浦安の、もっと狭く、ここは東野という地名だけれど、東野の子どもだけを対象に療育をしたいと考えています。お母さんからすると、最低1週間に1回、自転車で通えるように。ここに通える子どもは30人だけで、スタッフは30人のお母さんと最低1週間に1回顔を合わせて、それに関わっている行政は浦安市だけでということになると、コミュニケーションのコストがかなり軽減されます」
村重
「まさに人と人とのインターフェイスを大事にしていく感じですね」
小田
「そうですね」
村重
「お母さんにとっての安心や信頼にもつながりますね。子どもたちは幼稚園とか小学校に通いながら週1回療育を受けに来るのですか」
小田
「多くの子どもは、保育園・幼稚園に行っている子どもは通いながらになります。それから1歳半から受けられますので、まだ保育園・幼稚園に行く前の子どもも結構入ってくると思います。スタッフの勤務時間は8時半から5時半なんですけど、午前中は保育園に行く前の子ども、1時半以降は幼稚園に行っている子どもということになります。ちなみに9時から10時は、保育園・幼稚園に行っている子どものゴールデンタイムで、ここに来て療育をしてからちょっと遅れて登園ということもできます」
(つづく)