医師不足対策に「医学部新設」も ─ 文科省素案
■ 「地方に行かせる強制力がない」 ─ 木場委員
[生坂政臣氏(千葉大医学部付属病院総合診療部)]
地域への強制派遣という視点から......。実際、被災地入りした医者は非常に多くてですね、短期であれば可能性はあると思うんですね。ですから、本当のニーズを行政なりが明確にして、「ここに派遣してほしい」と、それはもう、大学病院なりに強制させてもいいんじゃないかと思うんですね。短期だったら、大学病院さえクリアできればいけるんじゃないか。
ただ、その時に内科医療、すなわち広範囲の診療に対応できないと困りますから、それは各大学でジェネラルな教育に留意していただくと......、可能ではないかな、と私は個人的に......。
[安西祐一郎座長(慶應義塾学事顧問)]
私が申し上げたのは仕組みと言いますか、法律的なことでございますので、そういう意味での本当に法的なところを突っ込んでみたときに、可能かどうかということで申し上げておりますので、ある意味ボランティア的に何か月かということはあり得るんじゃないかと思いますが、へき地の医療、過疎医療と言うんでしょうか、医療過疎の問題を本当に解決するには法的なところまでいかないといけないんじゃないかと思っているということでございます。
今のボランティアのことを否定しているわけでは決してありません。
(木場委員が挙手)
はい......。すいません、これでもう4時ぐらいになっちゃったんですけど......。
[木場弘子委員(キャスター、千葉大特命教授)]
はい、ありがとうございます。短く終わらせたいと思います。最後のところで、「国民的議論」というのが......、私も国民代表のような素人として8か月参加しておりますが、なかなか投げ掛けられても私たちが選択するというのは難しい。非常に専門的分野の話だなと思っております。
ですので、やっぱり委員長がおっしゃったように、もう少し具体的に投げ掛けていただかないと選ぶことができないので、今後の議論ではもう少し具体的なものを頂きたいと思っています。
ただ、私なりにいろいろと参加して、今日も心に引っかかったのは、栗原先生でしたかね、地方に行かせる強制力がないということが非常に大きいことで、いくら人を増やしても......、偏在地に行っていただくというシステムがもっとしっかり確立される......。
あるいはキャリアパスを持たせるというようなことは書いてあるんですが、それは誰が誰に対して人事権を持ってちゃんと地域に行った後には戻ってきて、こんなことを約束するよというような道筋がクリアにならないとなかなかモチベーションは上がらないと思います。ここもはっきりしていただいたほうがいいのかな、という気がいたしました。
すいません、最後に失礼しました。
[安西祐一郎座長(慶應義塾学事顧問)]
申し訳ありません、急かしてしまって。
「国民が選ぶ」とおっしゃいましたけれども、国民が投票して何かを決めるということでは全く......。
[木場弘子委員(キャスター、千葉大特命教授)]
いえいえ、もちろんでございます。だから投げ掛けられた時に具体性がないと、それを良いとも悪いとも言えないんで......。すいません、失礼しました。
[安西祐一郎座長(慶應義塾学事顧問)]
他によろしいでしょうか、その辺り......。それでは、時間が過ぎてしまって申し訳ございません。この素案につきましては、今日頂いたご意見を踏まえて、また言い足りないことが多々おありになるかと思いますので、事務局のほうへメール等々で構いませんので、ご意見をぜひお寄せいただければと思います。
次回に、論点整理の案を出させていただきたい......、ということにさせていただきたいと思います。次の日程については、現在調整中ということでございますので、よろしいでしょうか。
それでは、今日も貴重なご意見を頂きましてありがとうございました。それではここまでにさせていただきます。どうもありがとうございました。
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【目次】
P2 → 「必要なリソースをちゃんと確保していく」 ─ 鈴木副大臣
P3 → 「頂いた意見に少し肉付けしてまとめた」 ─ 文科省
P4 → 「論点整理が議論の方向性を制限する」 ─ 中川委員
P5 → 「東側の医師を増やすような方策が必要」 ─ 今井委員
P6 → 「高齢医師に実戦力として期待できるか」 ─ 平井委員
P7 → 「医療資源を再配分する仕組みが重要」 ─ 山本委員
P8 → 「医科大学を増やしても10数年かかる」 ─ 栗原委員
P9 → 「改革を最低限完全に生かすように」 ─ 濱口委員
P10 → 「具体案を出さないといけない」 ─ 安西座長
P11 → 「地方に行かせる強制力がない」 ─ 木場委員
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