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ニュース〜医療の今がわかる

医師不足対策に「医学部新設」も ─ 文科省素案

■ 「頂いた意見に少し肉付けしてまとめた」 ─ 文科省
 

[安西祐一郎座長(慶應義塾学事顧問)]
 論点整理の素案というものが出ておりますので、それを事務局から説明していただいて、そこで自由討議にさせていただきたいと思います。

[文科省高等教育局医学教育課・渡辺企画官]
 そうしましたら事務局から資料7(論点整理素案)についてご説明させていただきます。(中略)

 ▼ 論点整理素案はこちら

 (本論点整理以降、引き続き議論が必要とした項目の)3番目は、「新設による対応について」ということでございまして、「現下の医師不足への対応として、前述の入学定員の増員による対応のほかに、大学医学部の新設による対応も考えられる」ということで、これまで頂いたいくつかの意見を書いてございます。

 最初の2つが(医学部新設に)賛成的な意見で、3つ目、4つ目、5つ目の丸がどちらかと言えば否定的な意見でございます。

 また、(文科省が加筆した)下線の所でございますけれども、「医学部を新設することとした場合、医学部の地域偏在の解消につながるとともに、総合医などの新しい医療ニーズに特化した医師養成が可能になるなどの利点があるとの指摘がある」というようなことで、医学部を新設することとした場合の利点ということについても記載をしてございます。

 最後になりますけれども、「いずれにせよ、現下の医師不足対策として、既存の定員増による対応と医学部新設による対応とのいずれがふさわしいのかについては、現時点では結論を出すには至らず、今後、国民的議論を深める必要がある」というようなことで記載をしておるところでございます。積極的なご意見を頂ければと思います。

[安西祐一郎座長(慶應義塾学事顧問)]
 ありがとうございました。それではですね、今から16時ぐらいまで(約1時間)、自由討議とさせていただきます。今、説明のありました論点整理の素案、いろいろご意見あるかと思います。先ほどからの、いろいろな先生方のお話についても結構ですが、どうぞご自由にご発言ください。

 (中川委員が挙手)

 中川委員、どうぞ。

[中川俊男委員(日本医師会副会長)]
 まず議論を始める前にですね、論点整理の位置付けを説明いただきたいと思います。えー......、例えば、本文中の下線部分は何を意味するのか。

 それから、最初のページの、1枚目の......、「以下は、特にさらなる議論が必要と思われる(項目)」、一番最後の「(以下の論点については、本論点整理以降、)引き続き議論が必要」......。

 ▼ 資料によると、「特にさらなる議論が必要と思われる項目」は、▽総合医の養成の必要性 ▽医学教育の改革 ▽今後の医師養成体制の充実─の3つ。また、「本論点整理以降、引き続き議論が必要」として、▽医師数の推計 ▽今後の入学定員増 ▽新設による対応─の3つが挙げられている。

 一体、誰がこういうふうに決めたのか? なぜ、この時点で論点整理がこのように素案として出てきたのか? 村田課長、答えてください。

[安西祐一郎座長(慶應義塾学事顧問)]
 どうぞ。

[文科省高等教育局医学教育課・村田善則課長]
 この資料は冒頭、申し上げた通り、今までのご議論を踏まえて、座長のご指示も踏まえながら事務局(文科省医学教育課)で作成させていただいた資料でございます。

 作成してご提示申し上げた趣旨としては、先ほど副大臣のお話にもありましたが、(開催)8回を数えて、大変長い期間、先生方に積極的に意見を頂いてきたわけでございまして、少しこの時点で今までのご議論を少し整理させていただいて、何が委員会の中で方向性として一致しているのか、何が逆にまたいろんな......、足りてないのか、何が解決していないのか、全体の見取り図と言いますか、全体を眺めていただく整理を作って、さらに議論を深めていただければいいのではないかなということで、座長ともご相談させていただいたところでございます。

 それで、整理の仕方はそういう意味で、体系的にというよりもむしろ、今までの議論を振り返って、「ある程度方向性が一致しているんじゃないかな」ということと、それから逆に「まだこれからご議論いただく必要がある」とか、そういうことで整理をさせていただきました。

 それで、基本的にはご覧いただきました通り、今まで委員の先生方のご発言をできるだけ網羅的な形で提示させていただいたということでございます。

 一部、全体の整理の中で少し......、頂いたご意見に事務局として肉付けをして、まとまりをつけたということでございます。そこの部分は、委員の先生方のご発言と区別するために(下線を)引かせていただいたと、そういう形で資料を提出させていただいたところでございます。

 (中川委員が挙手)

[安西祐一郎座長(慶應義塾学事顧問)]
 どうぞ。
 

【目次】
 P2 → 「必要なリソースをちゃんと確保していく」 ─ 鈴木副大臣
 P3 → 「頂いた意見に少し肉付けしてまとめた」 ─ 文科省
 P4 → 「論点整理が議論の方向性を制限する」 ─ 中川委員
 P5 → 「東側の医師を増やすような方策が必要」 ─ 今井委員
 P6 → 「高齢医師に実戦力として期待できるか」 ─ 平井委員
 P7 → 「医療資源を再配分する仕組みが重要」 ─ 山本委員
 P8 → 「医科大学を増やしても10数年かかる」 ─ 栗原委員
 P9 → 「改革を最低限完全に生かすように」 ─ 濱口委員
 P10 → 「具体案を出さないといけない」 ─ 安西座長
 P11 → 「地方に行かせる強制力がない」 ─ 木場委員

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