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ニュース〜医療の今がわかる

後期研修班会議班会議2

阪井
「私は、患者がそう言っていると言っている」

飯沼
「先生がおっしゃってるのは、小児科やがんの極専門的なもので、我々が言っているのはごく一般的な病院の話だ」

阪井先生の頭から湯気が出ているのが見えたような気がした。すかさず班長が割って入る。
土屋
「医者同士がやってるので傍聴の方、我こそは患者の立場だとご発言いただける方がいらしたら。おられなければ、では川越先生」

川越
「我々は後期研修制度に関する班で、専門医を育てる制度をディスカッションしている。地域医療は専門性が高い。介護保険の知識も持たねばならないので専門性が高まった領域だと思う。後期高齢者医療制度の中に地域医療をどう位置づけるか、まだまだディスカッションしていただきたいと思うのが一つ。もう一つは、産科、妊婦さんの検診が後期研修でどう考えるのかもある。後期研修制度は、こないだ安心と希望のビジョン会議でディスカッションされたのは、前期研修制度そのものは見直さねばならないということがある。研修期間と学部との連続。前期にもってくるのが適切かどうかという研修の場にも議論があったが、その中でも産婦人科、1カ月義務づけられているが、それで良いのかディスカッションがあった。前置き長くなったが、私は前期研修の見直しがなされているので情報交換をしっかりもたねばならないということと、個人的な意見だが、妊婦の診察は内診ができなければできないので、後期にもってくる内容であろうと。専門性をもった分野だと思う」

土屋
「時間が来たので、発言されてない山田先生と有賀先生、一言ずつ」
考えてみると直言居士の有賀先生が何も言ってない。

有賀
「興味深く拝聴した。先生先ほど認定制度の対象は全科に渡るとのことだった。私は、現職の前は地域医師会の学術担当理事をやっていて、医師会についてもある程度知っている。できるだけ多くの医師会員と言うけれど、これから開業の人と話をすると、こういう認定制度に興味を示す。しかし、既に長年やっている方はどうか。一定の勉強の後地域で開業され、福祉地域保健にどっぷりつかる。この制度にむりやり乗らなくても、診ている患者は良いあんばいに診れていると強く思う。なんとなく日本医師会の思考として、すべての開業医について等しくというのがあるのかもしれないが、既にやっておられる方については問題にしなくても、十二分に医師会の先生は生活していける。日本医師会にこれから入ってくる新しい方にどんどんやられる感じで、あまり今の人たちを対象にするより、後期研修における専門というようなドラスティックにどんどんやるほうが良い。今できている人は良い、という議論はあるか」

飯沼
「ある。コース4を含めて、やってる人はいい、という意見はある。逆に全員やれ、という意見もある。色々な意見もあるので最終的に討議する」

山田
「この会は後期臨床研修の制度設計的な問題を構築できるか検討しようと。一応大学を卒業した医師の開始時点として初期臨床研修2年終えて、その人達をどうキャリア形成、パスに分布配置させれば一番良い医療体制に向けて進めるか検討するのが基本的な視点だが、それと現実問題としてかかわる二方の立場を理解できる形で聴けた。個別的質問として現実的成果で、生涯教育推進委員会が平成18年19年で諮問をうけた。継続的に長年の生涯教育の有効性検証、そういう実績成果の検証効果の検証をに次に新らしいものを計画する重要なデータ、基盤になると思うので簡単に教えていただければ」

飯沼
「簡単にもうしあげると、20年間続けた生涯教育制度は、一時申告率が減って大変だというので、自主申告制にした。1時間でも50時間でもどちらでも申告しなさい、と。このために評価に客観性がないというのが共通の指摘だった。やる以上は、会員100%に勉強していただきたいというのと、勉強を客観的に評価できる内容にすべきだ、それが全ての始まりで、それなら認定性が良いとなった」
明らかに出発点がおかしい。しかも、おかしいという病識がない。

山田
「お聴きする機会がないので、日本医師会の立場として、今検討している後期研修、専門医研修、臨床研修に対して、全般的なご意見があれば聴かせていただきたい」

飯沼
「いわゆる後期研修について、日医でディスカッションしたことはない。前期の研修制度については問題点があるという事は存じ上げていて公式の会議、厚労省の会議にも出ている。文科厚労の合同会議にも出ていて正しく伝えると思うが、後期は難しい問題でまだ。医学教育、医師免許、前期研修が決まらないのに後期の話はまだ尚早」

土屋
「コース1と、2から4で言うと、おそらく2から4の方が緊急性が高いだろう。この部屋でビジョン具体化検討会の最後の会をやった時に、医師増員1.5倍は10年かかる、もっと緊急性の高い話にしてくれと厚労省から言われ、高久先生が乗りかかって危うく増員が消えそうになった。コース1は医師会と協力して行きたい。2から4も大事な問題だが、これが大事だから1は後まわしと厚労省に言われないよう準備しないといけない」

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