後期研修班会議班会議2
「その通り。会員歴は問わないとなっているが学会では決めている。問わないというのは、問うのが悪いということではなく、トレーニングの経過である程度認定ができれば良いのだろうという考え方」
土屋
「先生のご挨拶にも、整備指針の最初にも、第三者機関ということばがでてくる。第三者は契約の同意者でない主体となっている。当事者でないという定義があいまいなのが一般的だろうが、それはともかく、第三者というのは1つ、予断無く専門知識を活用して内容が適正かを評価する。これは社会システム研究本部の見解だが、道路公団の民営化が該当して施策や事業内容まで検討する。2つ目のタイプは内容ではなくプロセスを評価する。今までのお話では後者と解釈して、内容に踏み込んで指示を出すまでは持ってないし、今後もそうだということで」
池田
「その通り。プロの集まりとして学会を基本にしながら、学会だけということでは患者の視点や違った意見が反映されづらいので、専門医審議会をつくり、メディアの方、日本医師会、医学会を含めた審議会で方向の議論をいただいているのが現状」
土屋
「この審議内容は公開されている?」
池田
「まだ公表されていない」
阪井
「機構のミッションとして、専門医のトレーニングの質の向上維持は患者のためであるとコメントされた。その通りと聞いた。機構はアドバイザリーコミティーで外部の意見を聴く、ということだが、理解が正しければ理事のメンバーに外部の人を加える、患者さんを入れるのがよろしいかと考えるが」
池田
「それは大事な指摘。ここの機構が、学会もそうだと思うが、機構の運営が専門医をつくるにあたり、どういう仕組みで動いているが、transparencyが求められる。機構の運営についての指摘は傾聴に値すると思う。今は入っていない。各学会の定款が決まっていて、各学会から理事会が選ばれて運営されている。その定款を変えないとそういう形にいかない。そのためにも外部の方の意見を吸い上げる形は別にどうしてもつくらねばならない。定款を変えるか議論の必要性がある」
外山
「今の専門医認定機構が、日本の専門医をつくるにあたって、一番上の委員会と解釈してよろしいか」
池田
「その通り」
外山
「全体的なことをやるには、具体性と実効性、それがないと組織がうまくいかない。先に進まないと思う。そういうところで、先生の会の中で下部機構、いわゆる目と足と耳をつかって動くという、そいういう組織は考えているのか」
池田
「それがないと集まっているだけでは、実際はできない。施設訪問するにしても、具体的なアクションをするにしても、専門的なコントリビューションする人が非常に少ない。評価委員会でも理事の方、班員の方、評価委員会のメンバを募っているが、専門家だけが負担がかかる状況がある。そういう足腰を強くする仕組み作りは今後当然つくっていかねばならない」
外山
「そのためには、財政的な支援、第三者、色々な別の職種の理解のある方のサポートが必要。アメリカでも莫大なお金がかかっている。先ほど学会はプロフェッショナルの集団だというお話があった。いわゆる学会が運営者の集団なので、学会の意見、各学会でまとめてもらう責任があるのはもっともだと思うが、学会がそれを行うだけの実際の能力、精神力、誠実さ、それがあるのかと思うと、少なくとも私が属す学会については懐疑的。すると学会に振らねばならないというところの基盤が脆弱な気がする。もっと突っ込んだ、学会にこうすべきというようなアプローチは今後されるのか」
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