高齢者医療を守るのは誰か (下)
■ 「調べないと地域医療が崩壊します」 ─ 嘉山委員
[厚労省保険局医療課・鈴木康裕課長]
あの、すいません、事務的に補足させていただきます。ご説明を省かせていただいた(資料)「中医協総─4─2」の6ページでございますけれども......
なお、25 対1 病棟を有する病院の収支が改善している点については、調査の限界があるためその理由は分析できなかったが、分析対象となった16 病院の経営努力や重症患者の受け入れによる患者特性の変化等が反映されているのではないかという意見があった。
嘉山委員がご指摘になった点はまさにポイントアウトされていまして、25対1の病棟の病院収支がなぜ改善しているのか、ということで、ここにも書いてございますけれども、調査の限界があるためになかなか分析は分析できなかったけれども、経営努力や重症患者の受け入れによる特性の変化というのが考えられるのではないかという意見がございました。これが1点です。
もう1点は、ちょっと誤解がないように申し上げておきますと、先ほど費用の変化というのは、本体となる包括点数についてはこの通りの変化ですけれども、この他に初期の入院、まさに鈴木委員がご指摘になったように、初期の入院加算とか、出来高部分というのがございますので、そういうところを全部合わせた収入がこういうふうに推移しているということで。
恐らくは、患者さんの特性の違いがそういうところに結び付いて、結果としては入院診療報酬が若干のプラスになった、ということになると思います。
(嘉山委員が挙手)
[森田朗会長(東京大大学院法学政治学研究科教授)]
はい。
[嘉山孝正委員(国立がん研究センター理事長)]
じゃもう、これ以上、これは詰めてもしょうがないのでこの辺にしますが、最後に、課長がおっしゃった、地方の2次医療圏でのことは調べないとやっぱり地域医療が崩壊しますので、そこがポイントだと思うんですね。そこだけはきちっとやっていただきたいと思います。
(珍しく中島委員が挙手)
[森田朗会長(東京大大学院法学政治学研究科教授)]
はい、じゃ、中島委員、どうぞ。
【目次】
P2 → 「慢性期医療は相当大きな課題になる」 ─ 北村委員
P3 → 「ちょっと分からないんですけど」 ─ 池上分科会長
P4 → 「もう少し追究する必要がある」 ─ 安達委員
P5 → 「地域の救急医療が崩壊する」 ─ 鈴木委員
P6 → 「結論から言えば理由は分からん」 ─ 池上分科会長
P7 → 「ちょっとおかしいんじゃないかな」 ─ 西澤委員
P8 → 「数字を出されて独り歩きする」 ─ 嘉山委員
P9 → 「数値の解析以上はできません」 ─ 池上分科会長
P10 → 「調べないと地域医療が崩壊します」 ─ 嘉山委員
P11 → 「認知症は医療・介護連携の要になる課題」 ─ 中島委員
P12 → 「大事なことなんで、ぜひお願いしたい」 ─ 西澤委員