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ニュース〜医療の今がわかる

高齢者医療を守るのは誰か (下)

■ 「認知症は医療・介護連携の要になる課題」 ─ 中島委員
 

[中島圭子委員(日本労働組合総連合会総合政策局長)]
 質問をさせていただきたいんですが、このペーパーの中に、認知症という課題が出されておりますけれども、認知症の場合はあの......

 ここでは慢性期入院医療という設定、保険点数の中での認知症ということなんですけれども、かなり認知症の場合には医療・介護連携の要になる課題でもありますし、それから施設、在宅への一続きの課題でもございますので......

 最後に、それから、そこについては、施設横断的な調査を介護との比較も含めて計画をいただく趣旨が書かれておりますけれども、今後どのような調査等を......、計画をされているのか、もしお考えがあればおききしたいということと......

 それから最初の課題設定に、①から④ということで、④に認知症があるんですけれども、①②③の課題と④の認知症との関係というのは何か......、問題意識というか連関があるのかどうか。

今般の分科会は、中医協総会から以下の付託を受けて検討を行った。
① 平成 22 年度改定で行った療養病棟入院基本料変更の影響についての検証
② 医療区分 1 の患者の実態についての検証
③ 慢性期入院医療の在り方の総合的検討に資する検証
  (特定入院基本料のあり方の検討に資する検証を含む)
④ 認知症患者の状態像に応じた評価の在り方についての検証
 あるとすれば、どういう問題意識で分析をしていただいているのかということをちょっと教えていただきたいと思います。

 それともう1つ、グラフが入っている「報告書・資料編」の中の15ページの疾患別構成なんですが、そこに、種別の所には認知症が入っているんですが、実際の各病棟の疾患別のグラフには出てこないんですけども、これは違う病名で切っていると理解すればいいんでしょうか。

 それとも、数として出てくるほどの、そもそも背景がないということで読みとればいいのでしょうか。ちょっと......、慢性入院の人と認知症の人との関係、ちょっと読みとれないので、読み方をちょっとおききしたいと思います。

[森田朗会長(東京大大学院法学政治学研究科教授)]
 はい、では(分科会長ではなく)手を挙げている鈴木課長、お願いします。

[厚労省保険局医療課・鈴木康裕課長]
 すみません、事務的にちょっとまず......。

 今の、最後の点ですけども、ちょっとご質問を正確に把握できなかったかもしれませんが、認知症は左から3番目の紫の所でございますので、認知症はちゃんとこの中に分析されているということです。失礼しました。

[中島圭子委員(日本労働組合総連合会総合政策局長)]
 すいません、分かりました。

[森田朗会長(東京大大学院法学政治学研究科教授)]
 1点目、2点目について、分科会長、お願いします。

[池上直己分科会長(慶應義塾大医学部医療政策・管理学教授)]
 まず、今後の調査に関しては、まあ、中医協のほうで付託いただければそれに対応するのが分科会の役割だと思います。

 それから認知症に関しては、どこまで把握して診断名として挙げるかどうかということが課題でございます。例えば、特別養護老人ホームにおける、入所されている方においては認知症の割合が8割以上という調査結果も出ております。

 従って、これは私の個人的な見解でございますけれども、認知症というのは......、その......、神経系統の進行性の疾患ですから、最後は寝たきりになる。

 その寝たきりになった状態における対応というのは、それが認知症があるかないかによって違うかどうかということは今後の課題であると思います。

 この「BPSD」というのは、(認知症の)行動や精神のメンテの問題については、これは特別の対応が必要だと存じますが、なかなかあの......、それをどのように捉えるかというのは、さらなるタイムスタディ(調査)などで今後検討していく必要があるかどうかを......。

[森田朗会長(東京大大学院法学政治学研究科教授)]
 よろしいでしょうか?

[中島圭子委員(日本労働組合総連合会総合政策局長)]
 ありがとうございました。

[森田朗会長(東京大大学院法学政治学研究科教授)]
 それではだいぶもう、時間も押してまいりましたし、議論が尽きないようですが、本日のところはこの辺りにさせていただきたいと思いますが、よろしいでしょうか?

 どうしてもご発言があればお願いします。

 ▼ 中小病院の代表である西澤委員がようやく挙手。慢性期医療の議題では、これが2回目の発言になる。

 はい、西澤委員、簡潔にお願いします。
 

【目次】
 P2 → 「慢性期医療は相当大きな課題になる」 ─ 北村委員
 P3 → 「ちょっと分からないんですけど」 ─ 池上分科会長
 P4 → 「もう少し追究する必要がある」 ─ 安達委員
 P5 → 「地域の救急医療が崩壊する」 ─ 鈴木委員
 P6 → 「結論から言えば理由は分からん」 ─ 池上分科会長
 P7 → 「ちょっとおかしいんじゃないかな」 ─ 西澤委員
 P8 → 「数字を出されて独り歩きする」 ─ 嘉山委員
 P9 → 「数値の解析以上はできません」 ─ 池上分科会長
 P10 → 「調べないと地域医療が崩壊します」 ─ 嘉山委員
 P11 → 「認知症は医療・介護連携の要になる課題」 ─ 中島委員
 P12 → 「大事なことなんで、ぜひお願いしたい」 ─ 西澤委員

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