福島県立大野病院事件第二回公判
検察 手術に先立って、被告人から連絡があったと
K医師 はい。手術をこれからする。何かあったら応援をたのむかもしれない、と。
検察 どういう説明でしたか?
K医師 私が一回目の帝王切開をした妊婦で、二回目の帝王切開。前置胎盤と言っていました。
検察 証人はどう言ったのですか?
K医師 MRIをやったかと訊きました。エコーはやったと聞きました。MRIはやらねばならんことはないが、一応やったかどうか訊きました。
検察 被告人に対して説明したことは?
K医師 前回の傷に胎盤がかかっているかどうか訊きました。
検察 被告は?
K医師 かかっているかもしれないと言いました。
検察 「何かあったら」というのはどういう場合と思いましたか?
K医師 前置胎盤は出血が多くなるのでそれを考えました。癒着胎盤も考えました。
検察 日時の連絡はあったのですか?
K医師 当日で2時からという電話でした。
検察 どう思われましたか?
K医師 通常、帝王切開は30分で終わる。何かあっても1時間を超えることは滅多にないので、1時間連絡が来なければ大丈夫だろうと思いました。
検察 その時間、証人はどうしていましたか?
K医師 待機していました。
検察 どこで?
K医師 いや待機というか、病院で通常勤務をしていました。
検察 連絡が来たら行けるような態勢で?
K医師 はい。
検察 連絡は来ましたか?
K医師 来ませんでした。
検察 当時証人は手術についてどう思っていましたか?
K医師 無事終わったと思っていました。
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