文字の大きさ

ニュース〜医療の今がわかる

後期研修班会議4

嘉山
「外科ができると言ったのは、卒後研修と同じ程度ならという意味」

土屋
「一般診療できると定義するとトレーニングすべきだろう。ドラスティックにやるつもりは全くなくて、どうやってソフトランディングさせるかが主要な研究テーマなので、ご心配なく。これ以上ガチャガチャにしろと言うつもりはない」

小川
「先ほどのホスピタルボリュームの話。1人あたりの手術数が多いからといってアウトカムがいいとは全然言えない」

外山
「嘉山先生、小川先生のお話は非常に共感するところも多いが、違うと思うこともある。私はアメリカに12年いて心臓外科医をしていた。むこうの事情はアップトゥーデートに知っているつもりだ。胸部外科のプログラムが360余あって、しかし100%fillしているのは240しかない。自分たちの専門性とインカムを守るために数を絞っているというけれど、実際にはどうしてこんなにfillされないのかという話をしている。それは先ほど小川先生の仰ったライフスタイル、価値観の変化がむこうでも起きているのであって、それをどうやって解決していくかが問題になっている。今は間違いなく心臓外科医は足りなくて、それを解決するために国がお金を使っている。日本は国がお金を使ってない欠点があり、それを我々は言わなければいけないし、政治にやらせないといけない。

技術を要する外科系と内科系とで考え方を分けることには同意するが、内科医にも広さが必要なことは間違いない。それともう一つ、阪井先生が言われたことは事実だ。日本には心臓外科医が多すぎる。2500人の専門医がいて、症例が5万。米国では45万例に、たかだか3000人弱しかいない。症例数と技術のスペリオリティの問題はあるし、トータルに1人が最後まで診るというのも必要だろうが技術を磨くと患者さんのアウトカムが向上するのは間違いないから、専門医の基準を厳しくすることには大賛成だ」

  • MRICメールマガジンby医療ガバナンス学会
loading ...
月別インデックス