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ニュース〜医療の今がわかる

慢性期医療への「質の評価」導入と、足並み揃わぬ中医協


  
[池上分科会長]
病院長の調査というのは平成22年度調査にはないんですね。
 
[事務局]
アンケートになりますので、先ほどデータと申し上げたのは、患者の病状、病像とかのデータです。区分の見直しに使えるようなデータがあれば、それは分科会のほうでそれは提案していただければと思います。
 
[高木分科会長代理]
診療報酬の病院長のデータが出ましたので三上先生に反論する形になりますが、現場の人たちが考える医療の考え方ですよね。経口摂取は「療養病床でやりたい」と思っているのか、「経営的な判断で重い人に付けてくれれば儲かる」と思うのか、その辺の見極め。DPCの方は今までの出来高を単にコンビネーションしただけ。慢性期は医療とADL区分でがらっと患者への資源投入の仕方を変えましたので、現場からたくさんクレームが来てるわけですよ。ただ、4年経ってみて、この慢性期の診療報酬に対して現場が「こういうところのチェックや着目が欠けているんじゃないのか」とか「これは今までどおりでいいよ」と、現場の人たちの納得いくようにつくっていかないと、現場の行動が歪んじゃうわけですよね。だから前回はこういう病院長の意見のアンケートをどんな風に思っていますかという意味でやったんですけども、もう時間が経ったので。こういう診療報酬の組み方の議論は現場からたくさんクレームが来て、しかも政策的にひどい点数も付いている部分もあるので、その辺が混乱しているというか、その辺を整理してもっと丁寧な調査をやりたい。すでにやっちゃったのはいいですが、やらないと次の議論も収集できないでしょう、ということを私の発言に被せさせて頂きます。
 
[池上分科会長]
ありがとうございました。スケジュール的なことをお聞きしたいんですけど、来年度診療報酬改定があるわけで、慢性期の問題は今後ずっと検討すべき課題で、この分科会として検討する範囲や内容について今日頂いた意見を参考に改めて枠組みを決める必要がありますが、一方において、平成22年度の改定を視野にすると大体どういうスケジュールにする必要がありますでしょうか。
 
[事務局]
色々ご意見いただいた上ですが、前回は実は平成19年8月の時点で分科会長から小委に報告して頂いている。中医協の次期改定に向けた議論というスケジュールは、通常まあ秋ぐらいからということも言っておりますのでそれに向けまして、ある程度の取りまとめということにつきまして、やって頂くということになるかと思っております。
 
池上分科会長.jpg[池上分科会長]
進行上の許されるスケジュールだけで申し上げてますけど、この22年度改定に間に合う何らかの分科会の意見を反映させるとしたら、2年前の8月から若干遅れるとしてもひと月ぐらいがタイムリミットではないかと考えておりまして、今日椎名委員が仰ったように、2年ぶりに開催されたと。この時点でかなり制約されてしまったんではないかと思いまして、分科会としてどのようなマターについて検討するかについては、より長期的展望に立って行うべきと考えますが、一方においては22年度改定に間に合わすためには、選択肢はかなり限られているのではないかという気がいたします。それを踏まえて次回の分科会で何をするか、そして22年度改定に向けてどのようなことが可能性としてあるか。確かにすでに22年度改定に向けて20年度の調査設計も事務局の方で指定されて既に調査を実施されたわけですよ。ですからそれを別の枠組みに実施するとか追加調査するといっても、今日の平成21年度の第1回の分科会が今日開催されたという経緯から、かなり難しい状況にあると考えております。それを踏まえまして、これはもう本日開催されたということは、いかようにも、どうあがいても元に戻らないことですから。
 
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