皮膚科・眼科は診療報酬カット? 事業仕分け1日目(1)
厚生労働省(医療課長)
「能力に着目してということではない。診療所の中では同一。医師によって違いがあるのかというのはなかなか分からないところでの工夫としては、初診再診料は同一でも、診療科によっては一定の処置は初診再診に含まれるよとしているものもある」
仕分け人
「この概算要求額は診療報酬を何%上げるという想定か」
厚生労働省
「プラスマイナスゼロということで要求している」
仕分け人
「ゼロだと、ここからもっと引き上げたいという話だと思うが、物価が2%下がったら、事実上お医者さんの購買力は上がったことになる。実質的に診療報酬は増えていると理解しているか」
厚生労働省
「医療機関の経費の半分は人件費。物品費だけではないので、各機関のコスト構造を見てみないと、単純に物価と連動させるのは難しい」
仕分け人
「そうじゃなくて仮に伸びがゼロでも、消費者としてのお医者さん、医療をする時じゃなくて、物を買う時の収入は上がっていることになっている」
厚生労働省
「コストが減るということにはなるが、どの程度寄与するかは、機関ごとのコスト構造」
仕分け人
「だから、同じ1700万円の給与でも、同じかもしれないけど事実上は上がってないかということ。こんなの経済学の常識。そうなると診療報酬を引き上げる必要はあるのか。お医者さんを虐げるということではなくて、物価が下がったら上げなくても済むんじゃないのか。ここからが本題で、自由に診療科を選んでよい状況のもとで10年間に皮膚科や整形外科が増えたということは、診療報酬が相対的に手厚く配分された結果と考えているか」
厚生労働省
「そういう部分もあるだろう。ただ整形外科の場合は、高齢化によって単価は安いけれど患者さんが増えたという面もある」