急性期病院の機能評価、迷走再び
■ 厚労省の説明③ ─ H22調査
[保険局医療課・丸山慧主査]
(ここまでの説明は)今、「オン・ゴーイング」で行っている通常調査だが、(ここからの説明は)これから実施する特別調査として、「今年度、何をしましょうか?」ということ。
1. 退院患者調査(通常調査)
2. 特別調査
通常調査は7月1日からスタートした。「様式1」(診療録情報)については、4~5月に(同分科会で)ご議論いただいた。
▼ 平成22年度「DPC導入の影響評価に係る調査」調査実施説明資料(7月5日更新)は、こちらを参照。なお、酒巻哲夫委員(群馬大医療情報部教授)から「様式1の情報が得られていないようなので説明会を開いてほしい」との要望があったが、厚労省の担当者は明確な回答を避けた。
特別調査について。
< DPC導入の影響 >
(再入院や再転棟など)現時点で最低限のものを挙げた。
< 新たな機能評価係数の調査 >
これこそが、今回の特別調査。
① 今回、新たに導入した6項目
② 今後、新たに導入する項目
「新機能評価係数Ⅱ」として新たに入った6項目の調査として何をしましょうかということ。これは事務局(医療課)の提案だが、係数を導入したことによって、どのような診療行動の変化があったか、医療従事者の意識の変化があったかについて、アンケート調査をやってはどうかというご提案。
▼ 資料には、「係数導入後の診療行動変化(職員アンケート調査)」と書かれている。アンケート調査に関する議論は、こちらを参照。
今後、新たに導入する項目については、22年度改定をご議論いただいたときと同じ。追加調査が必要であれば行うという意味で、「個別項目の議論の進展に応じて今後検討」と書かせていただいた。
< 急性期入院医療の評価 >
先ほどの説明と同じ。(データの利活用という観点)
以上、あくまでこれは原案なので、ご意見、ご議論をいただきたい。
なお、付属の参考資料(D─3─2)は一部の委員にとっては懐かしい資料。(DPC)導入直後に実施した平成16年度調査の項目。かなり綿密に、濃厚に調査している。これも見直していただきたい。
当時は、あまり調査項目が多くて病院の負担が大きいため今の形に落ち着いたということがある。(DPC導入後)時間もある程度経過したので、必要なものはリバイバルして、現在の調査で冗長なものは再度スリム化した上で行ってはどうか。
そうした議論の参考になる資料だと思うので付けさせていただいた。事務局からは以上です。
▼ 今年度のDPC調査が大きな転換期になると思われる。それだけに、粗雑な資料が残念。
【目次】
P2 → 厚労省の説明① ─ 調査の目的
P3 → 厚労省の説明② ─ H21調査の再集計
P4 → 厚労省の説明③ ─ H22調査
P5 → 「様式1のデータも調査すべき」 ─ 池上委員
P6 → 「平成21年と22年のデータを比較できるか」 ─ 酒巻委員
P7 → 「アンケートを提案した理由は2つ」 ─ 厚労省
P8 → 「評価が得られなければ改善もあり得る」 ─ 池上委員
P9 → 「医療圏によって違ってくるのではないか」 ─ 金田委員
P10 → 「影響の評価とは、どういうことを見るのか」 ─ 小山会長代理
P11 → 「今後、導入を検討する項目案は出ていない」 ─ 厚労省
P12 → 「今あるデータを整理する作業がまず必要」 ─ 松田委員
P13 → 「アンケート調査か、データ分析か」 ─ 小山会長代理
P14 → 迷走は続く