急性期病院の機能評価、迷走再び
■ 「平成21年と22年のデータを比較できるか」 ─ 酒巻委員
[酒巻哲夫委員(群馬大医療情報部教授)]
平成22年度の新しい係数が6個ある。
▼ 「データ提出係数」「効率性係数」「複雑性係数」など。詳しくは、こちらを参照。
この6個は、平成21年のデータ......。係数として出せるかどうかは別だが、同等の比較の仕方は可能なのだろうか? 平成21年データと、今後出てくるであろう平成22年のデータを係数として表現できるか......。そういう比較の仕方は可能だろうか。
▼ 酒巻委員も混乱している。資料が悪すぎる。
[西岡清分科会長(横浜市立みなと赤十字病院長)]
事務局(保険局医療課)、お願いします。
[保険局医療課・丸山慧主査]
少しテクニカルな話。「新機能評価係数Ⅱ」がそもそも年度単位で評価することを中医協で決定いただいた。今回、平成22年4月分は、平成21年までのデータをもって、「効率性係数」などを計算して、官報告示として世に出ている。
もし、平成23年4月以降の「新機能評価係数Ⅱ」なら、22年度データで同等の計算をまた行って、その上で、官報告示として出る。その比較なら、追ってできると理解している。
▼ 意味がよく分からん。質疑応答がかみ合っていない。資料が悪すぎる。
[酒巻哲夫委員(群馬大医療情報部教授)]
「比較」というよりは、すでに存在している数字をそのまま使う......?
▼ 他の委員らもイマイチよく分からない様子。事務局席で傍聴している中医協の遠藤久夫会長はどう思って聴いているのだろう。遠藤会長なら、ここでいったん議論の進め方を整理するだろう。
ところで、このマニアックな会議の委員でさえ十分に把握していない「新機能評価係数Ⅱ」って、いったい何物だろう。答えは保険局医療課の迫井正深企画官の脳内にあるのみか。政権交代前のほうが厚労省の情報公開は進んでいたような気がする。会議終了後、逃げるようにして消えるのはやめてほしい。でも、ベラベラしゃべると上から何か言われちゃうのだろうか。「大臣にいちいち報告しなきゃいけないんだよ~」と嘆く幹部職員もいるらしい。「政治主導」とは、官僚の行動を規制することではないと思うがどうだろう。
[西岡清分科会長(横浜市立みなと赤十字病院長)]
企画官、お願いします。
【目次】
P2 → 厚労省の説明① ─ 調査の目的
P3 → 厚労省の説明② ─ H21調査の再集計
P4 → 厚労省の説明③ ─ H22調査
P5 → 「様式1のデータも調査すべき」 ─ 池上委員
P6 → 「平成21年と22年のデータを比較できるか」 ─ 酒巻委員
P7 → 「アンケートを提案した理由は2つ」 ─ 厚労省
P8 → 「評価が得られなければ改善もあり得る」 ─ 池上委員
P9 → 「医療圏によって違ってくるのではないか」 ─ 金田委員
P10 → 「影響の評価とは、どういうことを見るのか」 ─ 小山会長代理
P11 → 「今後、導入を検討する項目案は出ていない」 ─ 厚労省
P12 → 「今あるデータを整理する作業がまず必要」 ─ 松田委員
P13 → 「アンケート調査か、データ分析か」 ─ 小山会長代理
P14 → 迷走は続く