「訪問看護の現状と課題」 ─ 秋山正子氏が中医協で意見
■ 診療報酬上の問題がある
[秋山正子・ケアーズ白十字訪問看護ステーション所長]
このように急性期病院とスムーズな連携を強化することで介護の重度化を防ぐという効果もあると思います。
ですので、急性期病院からの退院時には、在宅ケアチームへのスムーズな情報の伝達や、共有がなされ、退院直後の介護力強化を図り、再入院を避けられるような体制づくりが必要ではないかな、と思います。
そこで、29枚目のスライドです。診療報酬上の問題があります。
退院時の調整加算が手厚くなっているのはまあ歓迎......、随分と報酬を強化していただきました。
ただ、介護保険の場合は退院時の加算がケアマネージャーだけに付いていまして、訪問看護には付いていません。
退院前後の調整や、退院直後の期間の不安定さ、回数・内容の変更を見越した対応には医療保険対応で自由度を増すほうが再入院を避けることにもつながると思われます。
ここをぜひ、検討の一案としていただきたいと思います。
それから看取りに関して、「最後の2~3週間を医療で」という......、ここも検討していただきたいなと思います。
【目次】
P2 → いのちに寄り添うケアを届けたい
P3 → がんや難病、小児から超高齢者まで
P4 → 医療保険が適用できないので自費
P5 → 訪問までの交通手段や時間に地域格差
P6 → マンパワーの確保が困難な事業所が多い
P7 → いつまでも治す医療だけでいいのか
P8 → 急性期医療が重介護状態をつくり出している
P9 → 在宅で看取りを経験をした人が在宅を選ぶ
P10 → 診療報酬上の問題がある
P11 → 訪問看護の可視化、情報発信を
P12 → 急性期病院の看護師に在宅の実習を
P13 → 看取り可能な町は訪問看護の充実から