「訪問看護の現状と課題」 ─ 秋山正子氏が中医協で意見
■ いつまでも治す医療だけでいいのか
[秋山正子・ケアーズ白十字訪問看護ステーション所長]
これからは多様な看取りの場というか......。
在宅だけではなく、そういう所に医療が外付けで入ることで穏やかな看取りを支援するということが可能かなと言われていますが、なかなかそれも理解されていなくて難しいということがあります。
次(のスライド)は川島先生(仙台往診クリニック院長)がしっかりお話ししてくださいましたので少し省略しますが、「End of life careをどうするか」というのは本当に課題になってきているのではないかと思います。
イギリスでは2008年、「End of Life Care Strategy」として、政策として取り組まれています。
超高齢者の穏やかな在宅死を支えるには......。特に、慢性心不全・慢性呼吸不全・慢性腎不全患者の多くは病院で亡くなっています。
いつまでも治す医療だけでいいのだろうか。支える医療へ......。
ということで、納得して見送れ、家族にも悔いが残らないよう、日ごろからかかりつけ医との連携の下で、様々な方とチームを組んで支援していきたいと思っているのが訪問看護です。
【目次】
P2 → いのちに寄り添うケアを届けたい
P3 → がんや難病、小児から超高齢者まで
P4 → 医療保険が適用できないので自費
P5 → 訪問までの交通手段や時間に地域格差
P6 → マンパワーの確保が困難な事業所が多い
P7 → いつまでも治す医療だけでいいのか
P8 → 急性期医療が重介護状態をつくり出している
P9 → 在宅で看取りを経験をした人が在宅を選ぶ
P10 → 診療報酬上の問題がある
P11 → 訪問看護の可視化、情報発信を
P12 → 急性期病院の看護師に在宅の実習を
P13 → 看取り可能な町は訪問看護の充実から