医師密度、研修、高度技術など重視 ─ DPC中間報告案
■ 「統計学的な検定を行っていない」 ─ 厚労省
[厚生労働省保険局医療課・丸山慧主査]
事実関係として、「有意の正の相関がある」と申し上げたのは、実は10ページの表でございます。
▼ 資料はこちら。
ここは、純粋に相関係数を計算させていただいているものでして、これについては「t検定」をそれぞれ行わせていただいて、いずれも1%の水準で有意でしたと、そういうことでございます。
それ以外については、実はおっしゃっていただいた通り、統計学的な検定を行っていないと、そういう状況です。
[美原盤委員(財団法人美原記念病院院長)]
直感的にですね、例えば4ページ。「D-4-1」の4ページ。先ほどのお話にあった4つ目の白丸の、3つ目の黒ポツ。医師密度が高いほど重症を診ているって、本当にそうなんですか?
例えば、地域で(医師)密度が少ない所ですごく重症の患者さんを診ていて、日本全体で見るとそんなこと本当に言えるんですかっていうのが直感的に思うんですね。
やはり、もしそういうふうに書くんであれば、それが真実であるということを明らかにしないと、特に地域でお医者さんが少ない所は、重症を少ないお医者さんで診ていて......、大変になっちゃうんじゃないのかなと思うんですけれどもいかがでしょうか?
[小山信彌分科会長(東邦大医療センター大森病院心臓血管外科部長)]
はい、どうぞお願いします。
[医療課・丸山慧主査]
12ページ、13ページのグラフのところの分(と本体資料)の対応が......。
医師に対する研修機能、診療密度、医師密度との間には相互に有意な正の相関がある。【P12,P13】
確かに、「有意な正の相関がある」と記載させていただいたので、ご指摘を頂いているんだと理解しています。
厳密に、ここのグラフには表示をしておりませんが、私の記憶の範囲で恐縮ですが、「医師密度の5年目以上」と「それ以外」については検定を行っていて有意差はありますという状況でございます。
それについて、ご表示の必要があれば、適宜検討させていただきたいと思います。
[小山信彌分科会長]
先生がご指摘になった地域の、医師数が少ない所で一生懸命やっているという所の評価は非常に重要だと思うんですけれど、ここら辺のことに関しては、もしかすると「基礎係数」と言うよりも、「調整係数Ⅱ」(=機能評価係数Ⅱ)の所でもって重点的に評価するような方策をつくる必要があるのかなと思います。
何しろ、(医療機関)群を3つぐらいにしか分けるつもりはありませんので、オーバーオールの中である程度つくっていかなきゃならないということなので、先生のその、地域の病院のですね、先生のお気持ち、すごく強く分かりますので、それは(機能評価係数)Ⅱの所でもって重点的に評価できればと思いますが。
[美原盤委員]
僕は、そうしていただければ......、別の問題としてぜひお願いしますということなんです。
[小山信彌分科会長]
はい。
【目次】
P2 → 委員の大幅な変更
P3 → 分科会長代理に松田委員
P4 → DPC制度への参加について(案)
P5 → データ提出係数の運用について(案)
P6 → 1月21日の中医協で了承された事項
P7 → 中医協総会への中間報告案
P8 → 「数学的に正しいんですか?」 ─ 美原委員
P9 → 「統計学的な検定を行っていない」 ─ 厚労省
P10 → 「単純なミスでございます」 ─ 厚労省
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