わが国の救急医療崩壊は再生可能か
■ 研修後に専門としたい診療科
【島崎修次氏(財団法人日本救急医療財団理事長)】
次のページですが、これは救急に興味のある若い研修医って非常に多いんですね。
ところが、実際救急の現場で労働環境等を見たり、あるいは院内でのそういう不採算性を見ていますと、とてもここでは働けないというようなことが、卒後臨床研修の後、自分が専門としたい診療科に反映されていまして、救急は下のピンクのところにあるような状況で、正当に評価されていないというようなことをひっくるめて、救急のマンパワーが非常に少ない。
我々としては、今後救急の専門医の養成、確保が非常に重要だなというように思っております。
救急の専門医が年間、厚労省の試算ですと4,300人必要だということになるんですが、ほかの診療科と比べて非常に数としてはオーダーが1つ違うぐらい少ないんですが、それでも今、2,300人ぐらいしかいませんので、実際の需要の半分ぐらいしか満たしていないというような状況でございます。
最後に、そういう状況の中で、その下に書いていますような具体的な診療報酬上の評価を菅井先生、ちょっとお願いします。
【目次】
P2 → 重症救急の受入状況
P3 → 二次救急医療機関の受入状況
P4 → 照会11回以上事案の時間別分布
P5 → 救急受入が困難な理由
P6 → 地域の搬送・受入ルールの策定
P7 → 搬送先が速やかに決定しない場合
P8 → 二次のしわ寄せが三次の救命センターへ
P9 → 救命救急センター等の受入率
P10 → 医師の勤務時間、当直回数
P11 → 研修後に専門としたい診療科
P12 → 救急医療に必要な診療報酬上の評価