誰がどう恥をかくのか 予防接種法改正
Ⅳ.おわりに
黒岩
「予防接種法本体の改正には納得できない。特措法をもう1回やることを主張したい。そのことを書いておいてほしい。あとは政権が判断するだろう。国民の関心が高いことだから民主党政権が問われている。ここが政治の踏ん張りどころだ」
部会長
「特措法でというようなことは議論してない」
黒岩
「両論出たということでよいではないか」
部会長
「特措法と書けというのか」
黒岩
「決めるのは政権、それが政治主導だ」
事務局
「特措法で、その度にやるというのは安定しない」
黒岩、机をバンと叩き、声を張り上げ
「決めるのは、あなたたち官僚じゃない!! 全部シナリオがあって、時間がないから、後でやりますからと言われ続けて、私はずっとおかしい、おかしいと言い続けてきたのに無視されて。それを官僚主導と言うんだ。政治主導が問われている。政治への判断材料を提供するのが我々の役割のはずだ。両論書いてほしい」
部会長
「特措法、特措法で今後繰り返すのは望ましくない。国としても、国民としても」
黒岩
「それは先生の考え方。判断するのは政権。この場で決めることじゃない」
足立
「昨年10月に特措法をやった時に附則で今後の展開を議論することになっていた。その段階から、私と事務方の意見として、これは2段階じゃないと無理だろうということだった。なぜかというと抜本改革は国民的議論をやるべきこと。それぐらい大きな議論にしなきゃいけない。これを去年の時点から振り返ると『来年の3月』(現時点では来月のこと)までに出すのは無理だ、と。しかしWHOが来年度のワクチンの株にH1N1を推奨してきて、カリフォルニア株ではない変異のものができた時には、やはり法的措置をしておかないと、今年は参議院選挙もある、そういった中で法的措置をしておく必要があると思っているし、抜本改革にも直ちに入っていただくというのが私の政治的判断。去年10月時点の判断、そのことだけは申し上げておきたい」
事務局
「特措法というのは1回限りのもので、その上に積み上げていくのは難しい。それから、両論書くと、この部会がまとまらなかったということになる」
黒岩
「私が言った通りに書いてほしい。緊急なものへの対応は元々シンプルにすべき。どうしても複雑なものにするなら特措法」
山川
「少数意見として特措法という意見もあったと書けばよいのでないか」
部会長
「座長として、ごくごく少数の意見として入れるにやぶさかでないが、事務局はいかがか」
黒岩
「国民の声は逆。この場には国民の声を分かってない方が多い」
部会長
「現実にごく一部の意見だ」
黒岩
「皆さん恥をかきますよ」
部会長
「じゃ入れましょうか」
黒岩
「入れて下さい」