医師不足に関する見解
■ 東西格差という問題
【東京大学医科学研究所・上昌広特任教授】
ところが、昨年になって、これは全く私の個人的見解ですが、どうやら国民のコンセンサスが変わりました。格差という問題が非常に考えられるようになってきたのです。
もう一つは、民主党が政権をとっても、どうやら財源は出てこないことが分かりました。ですから、お金は国にはない。何とかしなければいけない。これは、昨年の厚生労働省の医師不足調査です。
新聞は「偏る医療」「県内格差も・求むリハビリ・救急医」、診療科の格差も、要するに格差という問題を非常に重視しました。私もそのとおりだと思います。
問題は、我が国の東西の格差について議論されていないことです。
【目次】
P2 → 医学部定員削減の見直し
P3 → 2008年改革の要点
P4 → 東西格差という問題
P5 → 医学部の偏在
P6 → 地域内格差 ─ 愛知県
P7 → 地域内格差 ─ 徳島県
P8 → 地域内格差 ─ 茨城県
P9 → 地域内格差 ─ 千葉県
P10 → 地域内格差 ─ 東京都
P11 → 偏在に関する総括
P12 → 災害と医療 ─ 岩手県
P13 → 災害と医療 ─ 宮城県
P14 → 災害と医療 ─ 福島県
P15 → 連携・集約できない ─ 北海道
P16 → 未曾有の高齢化を迎える日本
P17 → 結語
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