医師不足に関する見解
■ 地域内格差 ─ 茨城県
【東京大学医科学研究所・上昌広特任教授】
茨城県、真っ青です。水戸市がようやく緑です。
こちらは人口297万人、6100平方キロメートル。ここは、もともと幕末の雄藩である水戸藩がありましたが、水戸藩は一旦お取り潰しといいますか、学校は弘道館というのがございましたが、最後は戦争して焼け落ち、そこが学校として復活するのは、何と1920年まで待たなければなりませんでした。
茨城大学には医学部がありません。できたのは1973年、筑波大が移転してからです。箱根と取り合ったというのは有名ですが、このように、ある特定の時代の中でのパワーバランスが医学部の配置に影響している可能性があります。
【目次】
P2 → 医学部定員削減の見直し
P3 → 2008年改革の要点
P4 → 東西格差という問題
P5 → 医学部の偏在
P6 → 地域内格差 ─ 愛知県
P7 → 地域内格差 ─ 徳島県
P8 → 地域内格差 ─ 茨城県
P9 → 地域内格差 ─ 千葉県
P10 → 地域内格差 ─ 東京都
P11 → 偏在に関する総括
P12 → 災害と医療 ─ 岩手県
P13 → 災害と医療 ─ 宮城県
P14 → 災害と医療 ─ 福島県
P15 → 連携・集約できない ─ 北海道
P16 → 未曾有の高齢化を迎える日本
P17 → 結語
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