新生児医療の現状と課題
■ ハイリスク新生児の増加
【楠田聡氏(東京女子医大母子総合医療センター教授】
まず最初の需要の増加ですけれども、その下のハイリスク新生児の増加、平成6年と17年の母子保健統計を比較しておりますけれども、低出生体重児の出生率、先ほど言いましたように平成6年7.1%、平成17年9.5%ということで明らかにふえている。
一方、一番下の新生児死亡率ですけれども、これも先ほど申し上げましたとおり明らかに減っているということで、やはりリスクを抱えた子どもがどうもふえているというのがNICUの不足を招いている最大の原因だろうということが言えます。
【目次】
P2 → 周産期医療とは
P3 → 救急医療からみた新生児医療
P4 → 低出生体重児の出生率
P5 → 新生児死亡率と周産期死亡率
P6 → 早産児、低出生体重児、新生児死亡率
P7 → 周産期医療ネットワーク
P8 → 平均寿命と新生児死亡率の関係
P9 → 日本の新生児医療は危機的状況
P10 → NICUが不足している
P11 → NICUが不足する理由
P12 → ハイリスク新生児の増加
P13 → 長期入院児の影響
P14 → 在宅医療が困難な状況
P15 → 稼働していない病床
P16 → NICUの必要数
P17 → 新生児病床を増床する意志
P18 → 新生児病床を拡充する上での障害
P19 → 新生児科医の勤務実態
P20 → 新生児搬送の特殊性
P21 → 小児救急との両立が困難
P22 → NICU運営のバックアップ
P23 → NICUの運営経費と診療報酬
P24 → 新生児科医の待遇改善
P25 → 新生児医療の将来の改善策
P26 → 謝辞