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ニュース〜医療の今がわかる

村重直子の眼8 内田健夫・前日本医師会常任理事


村重
「仰る通りです。終身雇用で人事を握られていて、民間とはかなり違う仕事の内容なので、やめても簡単に別の職を見つけられるわけではない、特に法令事務官はそう簡単に辞めて民間で働けないので、自分たちの身を守り、権限を守り、無謬性を守り、組織の価値観の中で自分の人事評価を守ることが、国民のメリットよりも必ず優先されてしまうんですね。そこは人間である以上、仕方ないと思います。それでも国民のために働くべきだという理想論を押しつけるだけでは実現しません。現実に自分の人事異動や家族の生活を抱えている人間たちにそれを期待するのは難しいと思います。だからこそ、現場から声を挙げなければなりません。官僚の論理に対抗できるだけの声が上がって来ないと、知らないうちに国民のメリットではなくて官僚のメリットのために動いていく。これがずっと続いて来たわけですよね」

内田
「風穴を空けるには政治が変わらなくちゃ変わらないでしょうね。政治が変わるというのは、国民が変わるということで」

村重
「そうです、そうです。国民1人ひとり考えてもらうためにも、色々な情報開示とかデータベースの開示とか、考える材料としての情報をもっともっと出していくことが大切です。方針を決めてしまう前に、その元になる情報を全部開示して、国民がどう考えるかと問いかけることに国民も政治家も慣れて行かないといけないです」

内田
「国民と一般化してしまうとなかなか。どういう人がリーダーシップを取ってということなんでしょうね。医師も国民の一部だという観点に立って、医療に関する情報をどんどん出していくというのは、すぐにでもやるべきと思います」

村重
「医師に対してと言う必要はなくて、国民の中に医師もいるということですね」

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