現行医療計画の問題点について
■ 病床規制
【河原和夫・東京医科歯科大学大学院教授】
実効性を上げてきたのは病床規制だとは思いますが、病床規制は多いところは減らせないわけですので、こちらは実質的に在院日数の短縮あるいは建替えの時期に減らすようなことで、医療計画に頼らなくても規制はできるわけです。
それから、医療圏の設定に関しては、すでに疾病ごとに医療圏を超えた移動は周知の事実になっていると。
5頁の下のスライドは、ある東京都のA区ですが、これを見てもおわかりのように、外来、入院とも、隣の医療圏あるいは医療圏は異なるわけですが、隣の自治体に行っているということで、移動が出てきているわけです。
【目次】
P2 → 医療計画制度の目的等
P3 → 医療計画とその評価
P4 → 医療機能情報提供制度
P5 → 病床規制
P6 → 東京都のがん医療体制
P7 → 23区の救急施設全体でのカバー範囲等
P8 → A区の三次救急施設へのアクセス時間
P9 → 搬送に60分以上要する人口
P10 → 療養病床の調査
P11 → 山形県でのアクセス時間分析
P12 → 救命救急センターの最適エリア界
P13 → 献血者の動向、地理的分布
P14 → 周産期母子医療センターへのアクセス時間
P15 → 死者と重傷者の分布
P16 → 運転時間30分での転送可能領域
P17 → 医療計画の中の精神医療の位置づけ
P18 → 主たる医療職種の入学定員(平21)
P19 → 計画と評価の構造(行政計画)
P20 → 事業計画、実施計画の必要性
P21 → ある県の医療計画の目標
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