入院、外来、在宅医療について(総論)
■ 外来② 病院の負担
[厚労省保険局医療課・鈴木康裕課長]
次は病院もしくは診療所の経営に関するものが53以下でございます。
53の青線が診療所、赤い線が病院でございまして、これは1日当たりの外来の医療費になります。診療所のほうが、より高くなっていることが分かります。
いずれにしろ、病院は少し長いカーブになっておりますけれども、病院のほうは非常に単価が低いものもある。高いものもある。比較的、幅が広いと思います。
この中で、次からのスライドのいくつかは「グローバルヘルスコンサルティング」という会社からご紹介していただいたものですけれども......
担当しておられる病院の、例えば19病院を見た場合に、2000円未満の......、1回2000円未満のレセプトの傷病名、それから4000円の傷病名の所を拝見いたしますと、高血圧、喘息、それから頭痛ということでございまして、こういう所は単価が安くなっているということになると思います。
また、スライド55になりますと......
これは1病院の例でございますけれども、500床ぐらいの(民間)病院ですが、単価が2000円未満の診療行為の内訳というのを(算定回数トップの)2万4000程度で見ますと、ほとんどの中身が外来診療料と処方せん料ということになっておりますので、基本的には「お薬外来」と言われるものだというふうに思っております。
それから、スライドの56。
これは、左側が200~499床、右側が500床以上でございまして、いずれも単価が4000円未満の外来の件数と金額的な割合を示しています。
左側の200~499床は、件数では29%ですけれども、実際の売上で見ると4%でございます。500床以上ですと、件数は24%ですが、売上だと2%ということになります。
もう1つ。スライドの57。
4病院の例が出ています。いずれも似たような傾向でございます。左の上が2010年のデータでございます。ちょっと字が小さくて恐縮ですけれども......
これは、外来で入ってきた患者さんのグループと、それの入院確率と、それぞれの単価を掛け合わせて、結局、1件当たりいくらぐらい売り上げるかということを分析していただいております。
(表の左側は)救急車、それから紹介外来、一般の初診、それから一般の再診という順番でございます。額は一番上に書いてある通りで、単純に言いますと、その下に赤で書いてありますけれども、救急患者の1人分が紹介患者3人分、初診患者の7人分、再診患者の40分ということになりますので......
まあ、大病院の外来というものも......、整理......というのも出てくる考え方としてはある。その中のイメージでございますけれども、58でございます。
【目次】
P2 → 医療を取り巻く環境
P3 → 社会保障と税の一体改革
P4 → 入院① 高度急性期・一般急性期
P5 → 入院② 亜急性期等
P6 → 入院③ 長期療養
P7 → 入院④ 地域に密着した病床
P8 → 入院⑤ 今後の方向性
P9 → 外来① 病院勤務医の負担
P10 → 外来② 病院の負担
P11 → 外来③ 大病院の負担
P12 → 外来④ 今後の方向性
P13 → 在宅① 死亡者数
P14 → 在宅② 看取り
P15 → 在宅③ 訪問診療
P16 → 今後の目標と課題