入院、外来、在宅医療について(総論)
■ 入院③ 長期療養
[厚労省保険局医療課・鈴木康裕課長]
3つ目は長期療養。
これは、(中医協の慢性期入院医療の包括評価調査)分科会からの報告を含めて......、既に報告した事項でございますので、ザッとご説明しますけれども......
スライド28で言うように、医療療養病棟のほうが(一般病棟の)13対1、15対1より「医療区分」で言うと上......、つまり「医療区分3」の所が多い......というように考えて......
ただし、これはもちろん医療療養病棟用に「医療区分」を構成したものですから、当然と言えば当然でございます。
それから29をご覧いただくと......
特に年齢構成はあまり違わないように見えますけれども、在院日数を見て明らかに違いがあるのは、やはり13対1、15対1より、一般病床の中で......、特に急性期的に在院しておられる方が多いということで......。
青と赤、これは90日未満ですけれども、これが(一般病棟の13対1は)8割以上、(15対1は)7割以上ということになる。具体的に、入っておられる方の入院期間を箱ひげ図で書いたのがその下の30でございまして......
間の中央値の50%部分は重なっていないということになっておりますけれども、上の部分......、(一般病棟で在院日数が)長い部分については一定程度重なっているということになります。
さらにそれを病棟ごとで見たものがスライドの31でございまして、上段が一般病棟の13対1、15対1。下段が療養病棟の20対1と25対1ということです。
当然ながら医療療養病棟は長いほうが圧倒的に病状としては多いということですし、一般病棟はどちらかと言えば......ということですけれども、ま、一部、90日超えの患者さんが50%を超えておられるということも、やはりあるということになります。
実際に、これもご承知のことでございますけれども、90日超えの一般病棟の13対1、15対1については「特定除外」という制度があります。
どういうことかと申しますと、基本的には90日を超えると原則的には「特定入院基本料」という包括の点数になってしまいます。これはどういうものかというのをご覧いただくのがスライドの33。
これは左の3つ、それから真ん中の3つ、これが13対1と15対1ですけれども、元々全体としては13対1ですと月に75万程度、90日を超える患者さんでもほぼ65万程度でございますけれども、原則的には90日を超えると33万に引き下げということになります。
この「引き下げる」ということをしておられる患者さんは実は非常に少ない。90日超えの患者さんは次の34にありますような「特定除外」ということで......
1号から12号のいずれかに当たるということで元々の出来高算定をしていただいていると。さらに、ここは平均在院日数の算定から外れているという状況でございます。
ここは2つ論点がありまして、1つは上に書いてありますように、90日超えの患者さんが占める割合が96%、94%ということでございます。基本的には90日超えの中での例外的な措置ということで平均在院日数が......あるんですけれども、かなりの......
さらに、1から12までのどれに当たるかというのをレセプトに記載していただくことになるんですけれども、「記載されていない」(項番不明)というのが13対1で68%、15対1で59%。(図表の)下から2段目でございますけれども......、ということでございます。
まあ、ここの部分、一般病床の中の13対1、15対1で長期に滞在されている患者さんで、その部分の支払い......、特に療養病床の支払いとの関係でどう考えるか、ということになろうか、ということだと思います。
次の2つは入院料の「特定除外」、それから「医療区分」の内容について示してあります。
【目次】
P2 → 医療を取り巻く環境
P3 → 社会保障と税の一体改革
P4 → 入院① 高度急性期・一般急性期
P5 → 入院② 亜急性期等
P6 → 入院③ 長期療養
P7 → 入院④ 地域に密着した病床
P8 → 入院⑤ 今後の方向性
P9 → 外来① 病院勤務医の負担
P10 → 外来② 病院の負担
P11 → 外来③ 大病院の負担
P12 → 外来④ 今後の方向性
P13 → 在宅① 死亡者数
P14 → 在宅② 看取り
P15 → 在宅③ 訪問診療
P16 → 今後の目標と課題