勝ち残るのは、やはり特定機能病院?
■ 「25%という数字はあくまでも平成22年の時」 ─ 厚労省
[美原盤委員(財団法人美原記念病院院長)]
今の意見の確認ですが、今までの議論では、(図の)青と緑が将来的に25%ぐらいになるっていう......。
今までありましたよね? (調整係数が段階的に廃止されることに伴って機能評価係数の)「Ⅰ」と「Ⅱ」がだんだん増えていって......というのが緑と青のイメージでよろしいのでしょうか?
▼ いや、それはもうガラガラポンしちゃおう、というのが厚労省のご提案。
[西岡清分科会長(横浜市立みなと赤十字病院長)]
どうぞ、企画官。
[保険局医療課・迫井正深企画官]
あの......、元々、「現行」の所のカラーのイメージは22年度改定後にこうなりましたが、その1つ前の、20年改定時点ではブルーの「Ⅱ」はなかったわけですね。
これは下の、赤い「調整係数」にめり込んでいたと言いますか、その中から抽出したという格好になっています。で、それを段階的にどうやっていくかということになりますけれども......。(中略)
(置き換えの)ボリューム感......、25という数字はあくまでも「調整係数」を、現行の姿を平成22年につくるときに、どれぐらいのボリュームをそれに充てるかというときに決めた数字であります。
▼ 当時、厚労省の担当者は記者らに対し、25%の次が10%なのか、30%なのか、あるいは50%なのかはまだ決まっていないという説明をしていた。つまり、「調整係数」から「機能評価係数Ⅱ」への置き換えを何回で行うのか、またその比率も決まっていなかった。ただ、2009年12月24日の分科会資料には次のような記載がある。
「現行の調整係数については、激変緩和の観点から、平成22年も含めて4回の診療報酬改定を経て廃止することとし、合わせて新たな機能評価係数に転換する」
同日の分科会議事録によると、当時の長谷川学課長補佐はこう説明している。
「なぜ25%なのか、なぜ4回なのかということは、基本問題小委員会でも随分ご質問をいただきました。私ども、あくまで、まず、大体4回ぐらいに分けて調整係数を段階的に廃止してよいのではないかということで、単純に100割る4の25%という形でお示ししています。その25%は(熊本)先生がおっしゃったとおり、現在ある調整係数、上積み部分から25%という解釈でございます。『24年度以降はどうなのだ』と聞かれましたが、それについては現在未定でございますので、それは今後、基本問題小委のほうでご議論が進んでいくものと思われます」
【目次】
P2 → 「医療機関群の特性に応じた設定を検討してはどうか」 ─ 厚労省
P3 → 「包括評価に『一定幅』という文言が分からない」 ─ 酒巻委員
P4 → 「基礎係数の中身が示されていない」 ─ 齊藤委員
P5 → 「個別に取り出して項目で評価するのは限界」 ─ 厚労省
P6 → 「A、B、Cはどういう区分けですか?」 ─ 齊藤委員
P7 → 「同一群であれば1つの数字」 ─ 厚労省
P8 → 「基礎係数はあくまで出来高を正確に反映」 ─ 厚労省
P9 → 「かなりの激変になるのではないか」 ─ 池上委員
P10 → 「病院ごとの基礎係数という考え方がいい」 ─ 小山分科会長代理
P11 → 「一本化できそうかデータを作って議論を」 ─ 伊藤委員
P12 → 「実際にいくつかの数字を出してみて」 ─ 相川委員
P13 → 「カラーの図で基礎係数がやたらデカイですよね」 ─ 吉田委員
P14 → 「25%という数字はあくまでも平成22年の時」 ─ 厚労省
P15 → 「調整係数が全くゼロになることは起こりえない」 ─ 西岡分科会長
P16 → 「個別調整をするのは適切でない」 ─ 厚労省
P17 → 「ある程度の合意になりました」 ─ 西岡分科会長
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