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勝ち残るのは、やはり特定機能病院?

■ 「包括評価に『一定幅』という文言が分からない」 ─ 酒巻委員
 

[酒巻哲夫委員(群馬大医療情報部教授)]
 ちょっと、(資料の)言葉でよく分からなかった所を先にきかせていただいてよろしいでしょうか。

一定幅の導入
病院毎のバラつきを一定程度吸収するとともに、医療の効率化の進展を適切に反映させる観点から、包括評価に「一定幅」を設ける。
 「包括評価に『一定幅』を設ける」と書かれています。これは......。

 DPCにそれぞれ番号が付いていますが、その評価の幅をずらすのか、それとも「調整係数」として「一定幅」を設けて検討するのか......。

 ちょっと......、この文言からは分からない。どちらの考え方なんでしょうか?

 ▼ 前回12月16日の資料には、次のように書かれている。
 「例えば、全DPC病院における出来高診療報酬の実績値を単純に平均値した包括報酬で評価した場合、概ね半数程度の対象病院については、出来高算定に相当する診療報酬額を確保できないことになり、提供される医療の質に影響を及ぼすことも懸念される。
 このため、DPC対象病院のうち一定範囲の医療機関について、運営に支障が生じない程度の診療報酬水準を確保できるような措置が必要ではないか。
 このような観点から、DPC制度に参加する医療機関の安定運営及び適正な競争環境を確保するとともに、制度への参加を促す措置として、包括報酬設定に際して、平均的報酬水準に一定幅を加味して設定することをどう考えるか。※ 薬価制度、特定保険医療材料制度等でも、市場実勢価格(平均値)に対して一定幅を設定する方式が採用されている」

「一定幅」.jpg 
[保険局医療課・迫井正深企画官]
 ご指摘の通り、手法論といたしましては、両方あり得るんだろうと思います。診断群分類点数表にそれを織り込んで設定するのか、それともこの係数の中に......。

 恐らく、それに対応するとすれば、「基礎係数」なのか「機能評価係数Ⅰ」なのか分かりませんが、それは方法論、技術論としては、今後、整理する中で決めていきたいと、こういうことでございます。

 ▼ 「私たちで決めますよ」ということか。こういう細かい部分にはメスが入りにくい。


【目次】
 P2 → 「医療機関群の特性に応じた設定を検討してはどうか」 ─ 厚労省
 P3 → 「包括評価に『一定幅』という文言が分からない」 ─ 酒巻委員
 P4 → 「基礎係数の中身が示されていない」 ─ 齊藤委員
 P5 → 「個別に取り出して項目で評価するのは限界」 ─ 厚労省
 P6 → 「A、B、Cはどういう区分けですか?」 ─ 齊藤委員
 P7 → 「同一群であれば1つの数字」 ─ 厚労省
 P8 → 「基礎係数はあくまで出来高を正確に反映」 ─ 厚労省
 P9 → 「かなりの激変になるのではないか」 ─ 池上委員
 P10 → 「病院ごとの基礎係数という考え方がいい」 ─ 小山分科会長代理
 P11 → 「一本化できそうかデータを作って議論を」 ─ 伊藤委員
 P12 → 「実際にいくつかの数字を出してみて」 ─ 相川委員
 P13 → 「カラーの図で基礎係数がやたらデカイですよね」 ─ 吉田委員
 P14 → 「25%という数字はあくまでも平成22年の時」 ─ 厚労省
 P15 → 「調整係数が全くゼロになることは起こりえない」 ─ 西岡分科会長
 P16 → 「個別調整をするのは適切でない」 ─ 厚労省
 P17 → 「ある程度の合意になりました」 ─ 西岡分科会長

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