勝ち残るのは、やはり特定機能病院?
■ 「調整係数が全くゼロになることは起こりえない」 ─ 西岡分科会長
[三上裕司委員(日本医師会常任理事、東香里病院理事長)]
25%の話は、2年ごとに25%ずつ「調整係数」を少なくしていって、8年後に「調整係数」はなくなってしまうと理解していたんですけれど......。
▼ 4回で廃止するのか正式に決定されたかといえば微妙なところ。4分の1ずつ均等に置き換えるかどうかは決まっていない。ここがミソ。
その分を、激変緩和するために「機能評価係数Ⅱ」をつくって、少し......、緩和するんだという理解だったんですけれど、違うんですか?
▼ 2010年度改定当時、DPC評価分科会の日医代表は木下勝之氏(成城木下病院理事長)だった。
[西岡清分科会長(横浜市立みなと赤十字病院長)]
企画官、お願いします。
[保険局医療課・迫井正深企画官]
結論から申しますと、「平成22年度改定の時に......」ということだけが確定しています。(調整係数を)「機能評価係数Ⅱ」に最終的に置き換えるボリュームとして......、えー......。
出来高見合いとの差の部分ですね、調整幅ですね。「調整係数」で出来高との見合いでどれだけ調整しているのかというボリュームをお示しして、その4分の1ということですが......。
資料では、(委員らの)お手元にバインダーがあると思います......。(改定後の1回目である)平成22年の4月22日ですかね......。
▼ 2010年度改定前、同分科会は09年12月24日を最後に4月22日まで開催されなかった。
(資料は)「D─2─1」の6番です。傍聴されている方には、お手元になくて恐縮ですが......。このポンチ絵を見ていただいてですね......。
我々、もともと事務局(保険局医療課)の提案は、激変緩和のため何回ぐらい移行措置を取って行いますかということもセットでご提案したのですが、何回かけて最終的な形に持っていくかも含めて、それは今後決めようじゃないかと、1回やってみて、どれぐらいの影響があるのか見定めてからの方がいんじゃないかということでした。
まず、三上委員(日医常任理事)の「今後、こうするんですかね?」というご質問については、そこは全く決まっていない。
それから、25%の対応について、事実関係はこのポンチ絵の通りでありまして、美原委員に答えたことの繰り返しになりますが、「どれだけのボリュームを機能評価係数Ⅱに置き換えるんですか」ということを決める際に......。
我々は4回ぐらいで全部置き換えたいという気持ちでご提案しましたので、4分の1、すなわち25%だったのですが、その4回というのがなくなりましたので、あくまで初回、25%に置き換えましたと、こういうことでございます。
▼ いつなくなったのだろう......。
[三上裕司委員(日本医師会常任理事、東香里病院理事長)]
「調整係数」の75%はまだ当分ずーっと残っていくだろうという風な......。
▼ 分科会長が遮った。
[西岡清分科会長(横浜市立みなと赤十字病院長)]
いや、ちょっとそこんところ、誤解があってですね......。
実際の25%は上積み分なんですね。だから、その下の「調整係数」の......、「基礎係数」に相当するものは残るわけです。それに上積みの部分の25%という形で......。
だから、「調整係数」が全くゼロになるということは起こりえない。起こったらもう、どうしようもなくなってしまう。
[小山信彌分科会長代理(東邦大医療センター大森病院心臓血管外科部長)]
「調整係数」の名前が変わるんですよね。
[三上裕司委員(日本医師会常任理事、東香里病院理事長)]
これは、今回の(資料)「基本的な考え方」の中で......。
1.基本的考え方最初の出来高点数がずっと残るので、それをやめるんだということですけれども......。
○ 調整係数の問題は、DPC/PDPS導入時点(参加時点)での最初の出来高点数と包括点数との差の調整が維持されてしまうことにあり、医療の効率化の進展を適切に反映しつつ、この調整の仕組みを廃止する。
○ これまで調整係数が果たしてきた、医療機関円滑運営のためのバラつきへの対応、DPC/PDPS参加へのインセンティブについては、今後見直しを行う中で維持する。
○ 具体的な調整の仕組みとして、施設特性の反映、一定幅の設定を考慮する。
25%分だけは今回置き換えたけれども、残りについてそのままであれば、(DPCに)入った時の、参加時の出来高部分と包括との差の調整部分は......、75%はどこかでずっと残り続けるということにならないんですか?
▼ 委員から「リセットだ」という声あり。隣の松田晋哉委員(産業医科大医学部公衆衛生学教授)が三上委員に説明している。
[西岡清分科会長(横浜市立みなと赤十字病院長)]
どうぞ、企画官......。
▼ 発言を断った様子。
よろしい......でしょうか、はい。他にご意見......。
一応、こういった......。図の中で「医療機関群」が3つしか書いていないので3つに分かれるんじゃないかという変な錯覚があるんですが、これは1つの例示だということで......。(中略)こういう形での理解でよろしいでしょうか。何か他にご意見ありましたらお願いします。どうぞ、山口委員。
【目次】
P2 → 「医療機関群の特性に応じた設定を検討してはどうか」 ─ 厚労省
P3 → 「包括評価に『一定幅』という文言が分からない」 ─ 酒巻委員
P4 → 「基礎係数の中身が示されていない」 ─ 齊藤委員
P5 → 「個別に取り出して項目で評価するのは限界」 ─ 厚労省
P6 → 「A、B、Cはどういう区分けですか?」 ─ 齊藤委員
P7 → 「同一群であれば1つの数字」 ─ 厚労省
P8 → 「基礎係数はあくまで出来高を正確に反映」 ─ 厚労省
P9 → 「かなりの激変になるのではないか」 ─ 池上委員
P10 → 「病院ごとの基礎係数という考え方がいい」 ─ 小山分科会長代理
P11 → 「一本化できそうかデータを作って議論を」 ─ 伊藤委員
P12 → 「実際にいくつかの数字を出してみて」 ─ 相川委員
P13 → 「カラーの図で基礎係数がやたらデカイですよね」 ─ 吉田委員
P14 → 「25%という数字はあくまでも平成22年の時」 ─ 厚労省
P15 → 「調整係数が全くゼロになることは起こりえない」 ─ 西岡分科会長
P16 → 「個別調整をするのは適切でない」 ─ 厚労省
P17 → 「ある程度の合意になりました」 ─ 西岡分科会長
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