産科医療の現況と平成22年度診療報酬改定への要望
■ 産科医療のデススパイラルと脱却
【海野信也氏(北里大学医学部産婦人科学教授)】
その下段、ちょっと大げさですが、デススパイラルとかを示すとすれば、新人をふやそうとしても若い人たちは病院の現場を見ております。
それで、ここで自分が働き続けられるかということを、一生の仕事として選べるかということを考えます。それで、分娩の現場からの撤退ということが現に起きていると。それが分娩施設の減少を招いているということになります。
その次のページ。脱却方法の具体的な策、これはもう既にいろいろ言われていることです。
これ一つですべてが解決することはとてもございませんが、とにかくできることを少しずつでもやって、それでこの流れをとめる必要があるかと思います。
それによって何とか、この先とにかく5年、10年は悪化する一方だというのはもう目に見えているわけですが、中で状況を何とか現実の医療提供を確保していきたいというのが現場の考えでございます。
【目次】
P2 → 要望の内容
P3 → 分娩施設の減少
P4 → 産婦人科医の減少
P5 → 長時間勤務の実態 ①
P6 → 長時間勤務の実態 ②
P7 → 長時間勤務の実態 ③
P8 → 女性医師の割合 ①
P9 → 女性医師の割合 ②
P10 → 女性医師の割合 ③
P11 → 働き続けられる状況にない
P12 → 産科医療危機の展開
P13 → 産科医療のデススパイラルと脱却
P14 → 「勤務環境確保加算」の新設を
P15 → 産科・周産期救急の問題点等
P16 → インセンティブ付与は実現したか
P17 → 現場からのお願い
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