DPC病院のグループ化、報酬格差を付ける意図はない?
■ 「特定機能病院だから一塊ではない」 ─ 西岡分科会長
[西岡清分科会長(横浜市立みなと赤十字病院長)]
一番最初の問題で、(機能評価係数で)評価しきれないんじゃないかということについて......。
「機能評価係数Ⅱ」を設定するときに、昨年、色々ご議論いただいて40数項目出てきたわけでございますが、そのうち6項目だけやっと拾い上げたと......。
ただ、これは「調整係数」で保証している上積み分だけの所をやってたわけですね。ところが、この「調整係数」を廃止するという議論がございまして、これを廃止してしまうと何もなくなってしまう。
実際には、そこに「機能評価係数」を入れていく......、40数項目を全て入れたとしても、本来やっている医療行為に対する費用に対する部分ですね、コスト部分は「調整係数」の中のかなりの部分がそれを持っているんだと......。「1.......」いくらかというものの「1」の部分でございます。それがある。
それは別個に保証しておかないと、「インセンティブだ」ということだけでプラスアルファしている部分は、調整部分のさらに上積み部分だけのお話でございますから、この上積み部分については、さらに「調整係数」については検討していく必要があると思うのですが......。
もともとある医療費の基本部分ですね、今、「基礎償還点数」ということを企画官からお話しいただいたんですが、そういったものを保証しておかないと、DPC病院の医療費は先ほど極端な例で「ゼロになる」と申し上げたように、なくなってしまうという考え方でございます。
それから、イメージとリアリティの話、これはまあ、あの色々な学問の考え方で......。まあ私、こういった形でやっていく方向性を出しておいて、実際にはですね、これまでの......。先ほど企画官からお話がありました5ページの図(調整係数の分布)にありますように、かつての「調整係数」......。
これは導入時の医療費の差を取ったものですが、それでもこれだけの差が出てきている。年々、参加病院数が多くなってきたので、ある程度のところでこういった特定機能病院の場合と、それから100床以下の病院の場合でこれだけ差が出てくると......。
こういう現実があるというところで、本来かかっている医療費の部分を「基礎償還係数」みたいなもの......。これも病院群によって差が出てくるんじゃないかということでございます。そういった所で病院群を分けられるかどうか。
「イメージ」と申しましたのは、これを1つの形として実際のデータをこれから放り込んでみないと、どうなるか分からないわけです。しかも、これまでの導入時の「調整係数」で話を進めているのでは駄目でございまして、新たなリセットした「調整係数」......。
リセットした「調整係数」になりますと、かなりバラツキが小さくなってくる可能性があると思うんですね。それも併せて、データを出していった上で、こういったことが可能かどうか検証しようという......。
まあ、実験側から言えば仮説になるのかもしれませんが、そういった形でございます。
あと、3つ目の係数の差ですね。これは特定機能病院だから一塊にするということではございません。これ、特定機能病院も1つの......。何と申しましょうか、群とした、平均値で出されたものがこの5ページの図でございます。その中で、高い所もあれば低い所も出てくると思います。
これも導入時の時点での数値をそのまま引きずった形で来ているわけでございます。これをリセットした形でやると、やはり差が出るかもしれませんが、特定機能病院といっても、必ず特定機能病院のグループに入れるかどうか、これも検証していく。
病院のそれぞれの機能、地域特性を考えながらグルーピングができないだろうかということでございます。
▼ 厚労省が考えている「最終的な絵姿」は既にあるわけで......。
[遠藤久夫会長(学習院大経済学部教授)]
嘉山委員、どうぞ。
【目次】
P2 → 「私どもで資料を作らせていただいた」 ─ 厚労省
P3 → 「今後さらに具体化の作業を進めたい」 ─ 西岡分科会長
P4 → 「新しい提案であり一番議論になるだろう」 ─ 遠藤会長
P5 → 「ぜひやっていただきたい」 ─ 西澤委員
P6 → 「22年度改定後は白紙との決定だった」 ─ 厚労省
P7 → 「意図的に階段状にする趣旨ではございません」 ─ 厚労省
P8 → 「やはり基本的な部分がある」 ─ 厚労省
P9 → 「中小の医療機関にとってさらに厳しい」 ─ 鈴木委員
P10 → 「グループで分けた方が適切」 ─ 厚労省
P11 → 「図の調整係数があまりにも大きすぎ」 ─ 北村委員
P12 → 「どうやって『基礎係数』を決定するのか」 ─ 嘉山委員
P13 → 「差があることが実は健全ではないか」 ─ 嘉山委員
P14 → 「特定機能病院だから一塊ではない」 ─ 西岡分科会長
P15 → 「検証の仕方が足りないのではないか」 ─ 嘉山委員
P16 → 「調査、分析については合意が得られた」 ─ 遠藤会長