入院、外来、在宅医療について(総論) ─ 質疑応答
■ [診療側] 療養病床の削減方針
[森田朗会長(東京大大学院法学政治学研究科教授)]
はい、お答えください。
[厚労省保険局調査課・村山令二課長]
まず、分かりやすいところで、長期療養についてですけれども、現状投影シナリオ34万床に対して、改革シナリオ28万床ということになって減少しているということなんですが、そのことについてはスライド10ページの所......
下の半分の所、「重点化・効率化」の所に、「長期療養・精神医療の改革」というのがございますが、ここを見ていただきますと......。
ここにつきましては、「長期療養」「精神病床」を一緒にしただけでやっているんですけれども、これにつきましては在院日数のほうが1割減少ということで......。
現状投影が仮に34......、ここに34万床ということでありますけれども、在院日数を見ていただきますと、9ページのスライドのほうですと、(現状投影)150日程度というのが、(改革シナリオ)135日程度ということで、1割減っております。
病床数っていうのは基本的には、「新規の入院患者と在院日数の積」ということですので、在院日数が1割減りますと、病床数としては基本的に1割引くようになると。それからさらに、精神科のところで入院1割減と。そもそも発生が1割減ということになるので、その程度というのが積算で......。
▼ すごい見積もりだ。まさに管理社会。
同じような考え方で、現状投影シナリオの所につきましても、そもそも地域の減、それからあの......、ここにそれぞれ書いてありますように在院日数の減と、そういったことを見込んだ上で、病床数に換算すると減っているということになっているわけでございます。
▼ 発言が終わると同時に支払側の北村委員(経団連)が挙手。いつものように話をそらす援護射撃か。しかし、間髪入れずに安達委員が突っ込む。
[安達秀樹委員(京都府医師会副会長)]
すみません、しつこくて申し訳ないけど、これ、ものすごく大事なところだと思うので、重ねておききするんですけれども、ちょっと、私がお尋ねした趣旨と回答の趣旨が違うんではないかと思うので、もう一度お尋ねします。
▼ さあ、いよいよ核心に迫ってきました。事務局席では、調査課長と医療課長のいずれが回答するかを相談している様子。
現状が......、療養病床が23万床である。25年推計が28万床である。現在の政策は、介護療養病床が全廃で、医療系療養病床を削減するという政策である。それが、暫定措置として凍結されているという状況が今、5~6年続いている。そういう形になっているわけですが......
(医療課長が左手を真っ直ぐ伸ばして挙手)
それに対して、25年(までの)推計で、(2011年)23万から(2025年)28万に増やすという推計がされているということは、現在の医療系療養病床削減という政策を撤回すると、そういうご提言なんですか? ということをおききした。そういうことです。
[森田朗会長(東京大大学院法学政治学研究科教授)]
はい、医療課長、お願いします。
[厚生労働省保険局医療課・鈴木康裕課長]
えー......、若干、お答えがズレてしまうかもしれませんが......、長期療養病床の慢性期と書いてある所は、医療療養病床の数を書いてございます。
その下の「介護施設」という所がスライド9にありますけれども、2つ、特養と老健がありまして、老健の中にかっこがありまして、「老健+介護療養」と書いてございますので、介護療養の部分は将来どうするかというのをここで盛り込んであるわけじゃなくて、その合計の......数を見て、一応、挙げているということになります。そのほかの推計については、先ほど調査課長が申し上げた通りです。
それから、ついでで申し訳ないんですが、先ほど北村委員の質問に1つお答えするのを忘れていました。申し訳ございませんでした。
[北村光一委員(経団連社会保障委員会医療改革部会長代理)]
いえいえ。
[厚労省保険局医療課・鈴木康裕課長]
ご質問は、亜急性期の入院料と今の入院料、具体的にイメージとしてどう違うのか、というところでございます。
【目次】
P2 → [診療側] 地域特性への配慮
P3 → [診療側] 「地域に密着した病床」の意味
P4 → [支払側] 一般病棟の長期入院等
P5 → [診療側] 改革シナリオ等
P6 → [支払側] 一般病棟の長期入院等
P7 → [診療側] 改革シナリオ等
P8 → [支払側] 「地域一般病床」の算定根拠等
P9 → [支払側] 一般病棟の長期入院等
P10 → [公益側] 中医協の審議範囲等
P11 → [診療側] 改革シナリオ等
P12 → [厚労省] 「具体的なご質問にだけお答えしたい」
P13 → [診療側] 療養病床の削減方針
P14 → [厚労省] 「亜急性期に3つが混在している」
P15 → [診療側] 在宅療養支援診療所等
P16 → [診療側] 「地域に密着した病床」等
P17 → [支払側] 診療科別の医師数等
P18 → [公益側] 診療計画の公表等
P19 → [診療側] 改革シナリオ等
P20 → [支払側] 改革シナリオ等
P21 → [診療側] 診療報酬改定の重点課題
P22 → [診療側] 改革シナリオ等
P23 → [厚労省] 「先を見越した課題に取り組んでいく」