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入院、外来、在宅医療について(総論) ─ 質疑応答

■ [支払側] 一般病棟の長期入院等
 

[白川修二委員(健保連常務理事)]
 たくさんあるんですが、とりあえず2点だけ、意見と質問をさせていただきたいと思います。

 1点目は、スライドの一番最後のページに「将来に向けた医療・介護サービス提供体制の構築」ということで、スケジュールが出ておりますけれども......

入院、外来、在宅(総論)-090.jpg

 この絵だけではないんですけれども、スライドの89の真ん中のピラミッド型で、病床区分を2025年にはこういうイメージでというふうに書かれて、こういう図が3回ほど出てくるんですけれども......

入院、外来、在宅(総論)-089.jpg

 ▼ 資料はこちらの「入院、外来、在宅医療について(総論)」。白川委員が指摘したピラミッド型の図は、7、19、89ページに出てくる。一部の業界記者の間で話題になっているのは、「地域に密着した病床での対応」が7ページでは「長期療養」までなのに、19と89ページでは「介護施設」まで含んでいるように見えること。単なるデザインミスかもしれないが、少なくとも「地域に密着した病床」に長期療養が含まれることは明らか。一方、スライド9ページを見ると、「地域一般病床」に長期療養(慢性期)が含まれていない。

 スケジュールの所を見ると、検討内容は(20)25年までザーッと横に書いてあるfだけで......。あの......、申し上げたいのは、(平成)25年で何をやるか、(平成)26年で何をやるか、といったことをある程度決めていかないと......。

 まず、このピラミッド型の絵そのものが......、皆さんご納得して合意を得たものかどうかもよく分からない段階で、それを目指して診療報酬を変えていくんだと、来年度もやるんだと言われましても、ちょっと私どもとしてはよく理解できない状況だというふうに申し上げたいと思います。

 以前、保険局総務課長が一体改革の成案のご説明があった時にも申し上げたんですけれども、(平成)24年度改定では何を一体改革の成案の中で取り上げるのかということと、それからこういった(20)25年のことを見ると連続性が当然必要でありますから、その辺を意識して、これから具体的な案をつくっていただきたいということを事務局に申し上げたいと思います。

 2つ目は、ちょっと質問でございますが......、えー......、療養......、長期療養のところで......、スライドで言いますと、34ですかね。33、34辺りに「特定除外患者の分析項目」というのがありまして......。

入院、外来、在宅(総論)-033.jpg

入院、外来、在宅(総論)-034.jpg

 今の医療課長のご説明ですと、在院日数90日を超えた患者が、(入院料が下がらない)「特定除外」を受けている人たちが(一般病棟の13対1で)96%いると。これは「特定」とは言えないと思うんですけれども......。

 ▼ 従って、次期改定で「特定除外」をなくせ、または見直せという意味か。

 質問は、「特定除外」というのは......、入院しているその病院自体が自由に除外していいんですかと。どっかに届け出る必要はないんですか、というのが質問。

 それからもう1つは、「特定除外」の項目として12項目が規定されているにもかかわらず、「項番不明」が6割前後あると。これはたぶん、レセプト(診療報酬明細書)を調査されたんだと思いますが、項番なしで審査支払機関の審査は通るものなんでしょうか。

 場合によっては、審査支払機関は医療機関に対して確認をしないでいいんですか、というのが質問でございます。以上でございます。

[森田朗会長(東京大大学院法学政治学研究科教授)]
 はい、ありがとうございます。ちょっと確認させていただきますが、最初の一番目のところ、「24年、25年」とおっしゃったのはこれ、平成......のことですね?

[白川修二委員(健保連常務理事)]
 そうです。ごめんなさい。

[森田朗会長(東京大大学院法学政治学研究科教授)]
 はい、2012年、13年ということです。はい。それでは......。

 (医療課長が挙手、診療側の西澤委員も挙手)

 どういたしましょうか、他にもご発言の方がいらっしゃるかと思いますけれども、一応......、伺います。はい、では西澤委員、どうぞ。

 ▼ ここで厚労省が答えてから次に進むような展開ならよかったかも。ただ、診療側から大きく挙手されているので、座長も悩ましいところ。とりあえず、この日は各委員が気持ちよさそうにたっぷり発言したので、これはこれでよかったのかもしれない。委員の思いは伝わってきた。
 

【目次】
 P2 → [診療側] 地域特性への配慮
 P3 → [診療側] 「地域に密着した病床」の意味
 P4 → [支払側] 一般病棟の長期入院等
 P5 → [診療側] 改革シナリオ等
 P6 → [支払側] 一般病棟の長期入院等
 P7 → [診療側] 改革シナリオ等
 P8 → [支払側] 「地域一般病床」の算定根拠等
 P9 → [支払側] 一般病棟の長期入院等
 P10 → [公益側] 中医協の審議範囲等
 P11 → [診療側] 改革シナリオ等
 P12 → [厚労省] 「具体的なご質問にだけお答えしたい」
 P13 → [診療側] 療養病床の削減方針
 P14 → [厚労省] 「亜急性期に3つが混在している」
 P15 → [診療側] 在宅療養支援診療所等
 P16 → [診療側] 「地域に密着した病床」等
 P17 → [支払側] 診療科別の医師数等
 P18 → [公益側] 診療計画の公表等
 P19 → [診療側] 改革シナリオ等
 P20 → [支払側] 改革シナリオ等
 P21 → [診療側] 診療報酬改定の重点課題
 P22 → [診療側] 改革シナリオ等
 P23 → [厚労省] 「先を見越した課題に取り組んでいく」

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