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「DPCによる急性期医療の評価と今後の方向性」 ─ 松田晋哉教授の講演

松田晋哉・産業医大教授0220.jpg 厚生労働省は急性期医療を担うDPC病院をどのような方向に導こうとしているのか─。DPCの分析や研究で知られる松田晋哉・産業医大教授の軸足は発症直後の「超急性期」から「亜急性期」に移っている。(新井裕充)

 田辺三菱製薬は2月20日、東京都千代田区の日経ホールで「急性期医療を担う病院の今後を探る」をテーマにシンポジウムを開催した。

 その中で、松田晋哉・産業医科大医学部公衆衛生学教授が「DPCによる急性期医療の評価と今後の方向性」と題して講演。急性期病院を40万床程度に集約化するとともに、後方病院との連携を評価していく必要性などを述べた。

 また、現在の民主党政権を前提にすれば、DPC病院の将来は「救急」「周産期」「がん」がキーワードになるとした。こうした高度急性期を重視する方向性に対して、会場からは次のような質問が寄せられた。
 「今後、亜急性期病院から慢性期病院をいかに育成しようとしているのか。国の方策と先生の案をご教授ください」

 これに対し、松田教授は「なぜ各急性期病院、一般病院がなかなか亜急性期に行かないのか、ポストアキュートに行かないのかというと、たぶん医者の中に潜在意識として急性期が一番上で、亜急性期、慢性期と変わっていくにつれて、だんだん医療のレベルが下がっていくんじゃないかという想いがある」と回答。その上で急性期の後方を担う「亜急性期」の重要性について次のように述べた。

 「例えば、脳梗塞やがんが典型的だと思うが、脳梗塞の患者さんの『急性期』は最初の2週間、3週間で、その後はずっと慢性期が続く。そうすると、ベースにある糖尿病や高血圧などを管理していくのは超急性期病院の役割というよりも、たぶんポストアキュートの施設の役割になってくるだろう。全日病(全日本病院協会)が言っているような、いわゆる『地域医療支援病院』というようなものかもしれないが、そういう施設類型を明確にしていくことが必要だろう。そのためには、そういう医療が必要な患者の病態像を明らかにしないといけない。私たち(研究班)はポストアキュートの患者に関する診断群分類の開発と、ポストアキュートの医療に関する質の評価指標の開発をやる。そこを(亜急性期)きちんと社会的に評価していく枠組みをつくることが一番大事だろうと思っている」

 松田教授の講演の模様は2ページ以下を参照。


【目次】
 P2 → 急性期病院は40万床ぐらいが妥当
 P3 → 支払いのためにDPCをつくったわけではない
 P4 → 地域医療の新しいガバナンス機能が必要になる
 P5 → アクセシビリティー評価のため情報を整理する必要がある
 P6 → 急性期病院の評価は機能係数だけでなく複合的に
 P7 → 救急をどのように評価するかが難しい
 P8 → 救急は連携体制を評価しなければいけない
 P9 → 救急の評価はロジックを少し変える必要がある
 P10 → 「地域医療指数」はまだ明確ではない
 P11 → 集約化をやっていかなければいけない
 P12 → DPC病院の将来は「救急」「周産期」「がん」がキーワード
 P13 → 慢性期の病院に関して、ちょっと僕は分からない


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