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消化器外科医、7割が労基法規定知らず

 多くの勤務医が労働基準法違反の時間外勤務や当直勤務を強いられていると問題になっているが、当の勤務医たちは法律の規定を知らないのかもしれない--。そんな実態が消化器外科学会が会員を対象に行ったアンケート調査から浮かび上がった。(川口恭)

 このアンケート調査は、7月16日から開かれる第64回日本消化器外科学会定期学術総会に合わせて、消化器外科医の労働環境を把握する目的で実施された。年齢層や性別を考慮して会員の0.5%にあたる1100人を抽出して無記名式での協力を依頼、うち471人が回答したという。回答者が勤務する先は、一般病院52%、大学病院39%、診療所6%。

 労働基準法に定められた「宿日直」は、現在の医療機関の当直業務とはだいぶ異なる。またその回数は、宿直は週1回まで、日直は月1回までとされており、時間外労働の時間は週15時間以内、月45時間以内、年360時間以内と定められている。

 しかしアンケートによれば、これらの規定を回答者の69%が知らなかった。その裏返しとでも言うべきか、21%が明らかに法律違反となる月に5回以上の当直に従事していると答えた。また当直の翌日は、手術を含む通常勤務を行っているとの回答が94%を占めた。週の労働時間が80時間を超えているとの回答も29%あった。

 それだけ長時間いったい何をしているのかに関しても興味深いデータが出ている。消化器外科医の本来業務ではない「がんの化学療法」「緩和ケア」「救急」に8割以上が従事しており、「麻酔」を担当しているという回答も3割弱あった。麻酔に関しては担当している消化器外科医の93%が、「担当したくない」と答えたという。

 これらの調査結果は、同総会の3日目に行われる特別企画「消化器外科医の勤務環境改善のために何をなすべきか」で発表され、その後に討論が行われることになっている。

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