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新型インフル ワクチン1回化は「科学の仮面かぶったデタラメ」

 新型インフルエンザに関する厚生労働省の専門家会議で16日唐突に「13歳以上のワクチン接種は1回でよい」との合意がなされたことに対して、17日世田谷区医師会内科医会が開いた講演会の中で「専門家ならしない非科学的な判断を、専門家を名乗る素人が行なっている。それを御用メディアが垂れ流し、皆で拝んでいる。この国は危険だ」と激しく批判する声が上がった。(川口恭)

 今日の新聞各紙とも1回打ちが厚生労働省の方針として決まるかのように報じられている。話を分かりやすくするために代表的な例として産経新聞の記事を引用する。

【新型インフル】国産ワクチン「1回接種」へ、4000万人分に広がる 2009.10.17 02:00
 新型インフルの国産ワクチンの接種回数について、厚生労働省の専門家会議は16日、免疫が上がりにくいとされる「1歳から13歳未満の小児」以外は原則1回接種とすることで合意した。厚労省の調査で、「1回接種でも効果がある」とする結果が出たため。来週にも1回接種の方針が正式決定する見通し。
 2回接種を想定した場合の2700万人分から大幅に増加し、4000万人分の国産ワクチンが確保されることになる。接種可能人数が増えることで、接種のスケジュールが全体的に前倒しになるほか、輸入ワクチン(4960万人分)が使われる予定だった高校生や高齢者にも国産ワクチンが使われる。
 また、輸入品の接種効果も調査中で、こちらも1回で効果が確認されれば、国内生産分と合わせ全国民にワクチンが行きわたる計算となる。
 厚労省は、海外で「1回接種で効果が得られる」との報告が相次いだことから、9月に20~50歳代の健康な男女194人を対象に調査。接種の3週間後に効果を調べたところ、1回分のワクチン量を打った96人のうち75人(78%)で効果があった。2回分の量を打った98人では86人(88%)に効果が確認された。
 新型と同じH1N1型である季節性Aソ連型に過去に感染した際に、新型に対しても基礎的な免疫を得ている可能性が指摘されている。
 専門家会議は、免疫が極端に下がる白血病やがん患者などには「2回接種も可能」とする見解を出した。

 が、実は政務三役はまだ了承していない。特に筑波大医学部助教授から政治家に転進した足立信也政務官は、専門家会議の議論の過程を知り「科学者の端くれとして断じて許せない」と激怒した模様だ。

 専門家会議の今回の議論のデタラメさについて、世田谷区医師会講演会に登場した上昌弘・東大医科研特任准教授は次のように解説した。

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