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ニュース〜医療の今がわかる

舛添要一厚生労働大臣インタビュー

ウソをつく官僚は、クビを切るしかない

――『安心と希望の医療確保ビジョン』のセールスポイントを教えてください。

一番、国民が心配しているお医者さんの不足、奈良で妊婦さんがたらい回しされて大阪へ連れて行かれて死産したとか、そういう話がいっぱいありますでしょ。小児科が足りないとかね。そういう問題に対して、基本的に厚生労働省担当相としてどう対応するか考えましたということです。

国民みんなが足りない足りないと思っているのに、平成9年の閣議決定以来、歴代の厚生労働大臣は役人にそそのかされたのか、医師は十分にいると答弁し続けてきた、偏在しているだけだ、と。そんなの普通の人から見たら違うんじゃないのということで、国会答弁から変えた。まず一つはお医者さん増やすよ、医学部定員削減の閣議決定を見直すよ、それが第一。それからもう一つは地域、現場中心主義だということ。霞が関に座っていて医療の現場が分かるわけないんで。現場中心で現場の地域のネットワークをいかに構築するかっていうことで。周産期医療センターなんてのやっているけれど、それがない宮崎の方がむしろうまくいっているというのは、ハコモノなんか作ったって人がいなければダメなのね。ハコモノなんかなくったってちゃんとやっている所はある。たとえば江戸川区の医師会とか、見に行ったけれどそうだった。で、26日に行った日野市立病院のように立派なNICUのハコモノなんか作ったって、お医者さんがいなかったら閉鎖されて生きてない、と。だからやっぱり、現場を見て地域のイニシアチブを大事にしてやりますよ、ということ。それから3番目の柱は、やっぱり国民も協力してくださいということ。兵庫の県立柏原病院に来週行きますけれど、あそこのお母さんたちの『小児科を守る会』があるでしょ、ああいう実質的な活動で1円もかからないで小児科の負担を減らすことができている。だから日野市に行った時に、市長と地元の国会議員に日野市で同じことしなさいよと言いました。何度も言っているんだけれど、現場が第一であって、霞が関で紙と鉛筆でやってる財務官僚も厚生労働官僚もダメだってことなんですね。

それからもう一つは、ただ予算を増やして人を増やせばいいのかといえばそうじゃない、と。改革はやっぱりやらなきゃいけないんで、ムダを排し効率的な医療体制を築く、と。じゃあどうやってムダを省くんですかっていう時に、自分たちの権限は縮小しない形で、天下り先は確保したまま、規制権限を強化したまま、そうじゃないだろう、と。私が言っているムダを省けというのは、官僚たちがやっている規制のせいで金がかかってるんじゃないのということ。だったら規制外せばいいじゃない。たとえば医療機器だって規制でがんじがらめにしているからアメリカの何倍の価格にもなる。それから、何枚も何枚もお医者さんが紙を出さなきゃいけないから、それだけでお医者さんの時間がなくなっちゃう。その書類作成の時間がなくなるだけでも、コスト的に相当のはず。要するに規制緩和をちゃんとやる。国民の安全にかかわるところを何だ、みたいな議論にすぐするけれど、そういうすり替えはダメですよ、とそういうことですね。だから改革はちゃんとやるんですよ。

それで例えば数字的に言うとですね、2500億円かかるとしたなら、それを全部国民にツケるんじゃなくて、今言ったような改革をやって半分の1250億円は改革でムダなやつを潰して産み出していく、と。俺なんかでもそうだけれど、薬なんかでも何種類ももらって残している薬があるじゃないかと。あんなものを効率よくするにはどうしたらよいか、そういうことを考えないといけない。レセプトの無料開示で良くなっている面もある。それで半分の1250億円を国民の税金でいく、と。2500億円というと、国民1人あたり2000円だから、千円札2枚は要求しませんから1枚は出してください、と。これが姿勢なんですね。ビジョンの最初に改革と言ったのはそういうことです。

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