「医師不足は医学教育の問題か」―文科省のたたき台に不満の声
「医学教育カリキュラム検討会」は、臨床研修制度の見直しに向けた文科・厚労両省の検討会が大詰めを迎えた2月に設置された。大学病院や関係学会などにヒアリングを実施し、今回が6回目。4月中に一定の方向性を出すため、文科省は同日の検討会で、「これまでの意見の整理案」を示した。
整理案は、▽今日の医学教育を巡る課題▽改善点▽医学教育内容▽臨床能力の評価▽教育研究体制―の5本柱で構成。
この日の検討会での意見を受け、樋口聰・医学教育課長補佐は「これまでの意見をまとめたものなので、若干、提言的なところが多い」と釈明。「濃淡を付けて、バランスを取りながらしっかり書きたい」と述べるにとどめた。
荒川座長は「皆さん、いろんな意見があるので、これをよくここまでまとめてくれた。これはまあ、たたき台ですので、もう一回(次回に)議論したい。そろそろ時間なので」と述べたところで福田副座長が、この日のヒアリングに参加した研修医の意見を聴くよう求めた。
札幌医科大を昨年卒業し、現在同大附属病院で研修中の立花蘭氏は「細かいことを話すよりも、もうちょっと中身を議論していただきたいと思う」と感想を述べた。委員から笑いが起こり、荒川座長が「もうちょっと中身をというのは、例えばどういうこと?」と、困ったような表情で尋ねた。
結核は過去の病気か
まったく無知というか、憤りを感じます。
結核は今なお非常に恐ろしい感染症で、何とか拡散を防いでいるにすぎないことを理解しないと全ての感染症治療はとんでもない方向に行くでしょう。結核治療では早期発見も、治療方針の決定も、患者と家族への指導も、一般医療の中では全くめちゃめちゃになっていることを認識していません。
また、卒前教育・国家試験・卒後教育の重なりを無駄ととらえるようでは教育そのものを理解していないのでしょう。教育とは繰り返しがもっとも重要で、これを無駄というのなら教育なんて成立しません。
ふじたん先生
コメントありがとうございます。
私自身も結核は過去の病気なのかなと誤解しておりましたので、大変勉強になりました。
ところで大学での教育ですが、今後はコミュニケーションスキルを重視する方向なのでしょうか?
この点、ブログにも書きましたので、ご覧いただけると幸いです。
https://lohasmedical.jp/blog/2009/04/post_1687.php#more
今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。
医学生のコミュニケーションスキル教育では、徳島大学で実施されている保育所実習に興味をもっています。下記をご参照ください。
http://healthbio.basic.med.tokushima-u.ac.jp/tougou/GP/Newsletter2.PDF
実習前、学生のコミュニケーション自己評価が高かったのが、実習後に下がる(実習によって目標が高く設定し直される?)というのが興味深いです。