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新型インフル ワクチン輸入枠めぐり大臣と官僚が対立

 新型インフルエンザのワクチン輸入に関して、舛添要一厚生労働大臣は購入枠を最大限まで増やす方針を固めた。しかし、官僚の一部は「専門家が輸入ワクチンの安全性を懸念している」と反対しているという。(川口恭)

 大臣に近い筋によれば、27日に開かれた意見交換会で専門家の1人である田代真人・国立感染症研究所インフルエンザウイルス研究センター長が「輸入についてあまり積極的なご発言はなかったが、国のセーフティーガードとして契約は進めるべきだ。使わないとしても、掛け捨て保険は必要だ。使わないでいいなら、それに越したことはない」と発言しており、大臣の判断も基本的に同じだ。一方で官僚らは、その意見交換会で輸入ワクチンの安全性を懸念する声が相次いだことから、契約枠の拡大に慎重な姿勢を崩していない。

 臨床試験などで安全性を確認した後からでも、契約を増やせるのかという肝心の問題は棚に上げられている。ちなみに限界いっぱいまで輸入すると今年用意できるワクチンは6000万人分になるという。

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