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ニュース〜医療の今がわかる

村重直子の眼11 薗部友良・VPDを知って子供を守ろうの会代表(中)


薗部
「ムチはないにせよ、アメが全くないですね」

村重
「いえムチはあるんですよ。ものによりますけれど、報告義務違反などで処分できますから。お医者さんたちにとってすごい落とし穴で、新型インフルエンザの時もそうだったんですけれど、全例報告の義務がかかっていて、ものすごい数の患者さんがいる時に一例でも漏れたら義務違反でしかも罰則、刑事罰がついているんですよ。現実と乖離した恐ろしい法律になってますので、ちゃんと法改正しなければいけないと思いますけれど、それどころかもっと報告義務を課そうという方に傾いていて、恐ろしい国だなと思います」

薗部
「別の見方からすると、そういうのに対してお金を払わないというのも、財務省をはじめ、最終的には上の人たちのところの問題になってくるものと思うわけです。定点報告、全数報告をされる先生方およびそれをまとめる感染研の方が非常に努力されて、はしかの罹患者数のデータなどを出しますけど、残念ながら日本全体の推定値をおっしゃらないです。推定値もいくつかの地域を重点的に調べるなどの体制を作れば、出せると思っています」

村重
「既存のデータを公開すれば、かなりのことが分かるはずなんです」

薗部
「はしか大流行の時も、新聞には何千何百何人とかと非常に確かな数字であるがごとく出ていましたが、あくまでもサンプリングの数字であるとは、記載されませんね」

村重
「データベースを全部公開していないからそうなるのですよね。もちろん個人情報は除くとしても、誰でもがアクセスして研究できれば、親御さんがアクセスして調べたっていいわけですよね。そうやって誰でもがアクセスできるようにすれば、色々な解析の仕方がありうるわけですよ。役所の発表する数字は1個になってしまいますけれど、それに対して他の人が解析してみたら違う数字が色々あることがわかってきます。発生頻度についても、真実は一つかもしれないですけれど、色々なグループの色々な発表があって、数字がたくさんばらつきながらバランスを取っていって、段々真実はこの辺かなという風になっていくものだと思うんですね。そういう意味でもデータベースをしっかり公開して数字を増やしていかないと、議論にならないですよね。厚労省の言っているたった1個の数字が、まるで神様の言った真実の数字であるかのように言われるのは危険だと思います。皆さんで研究して真実に近づいていくはずのものなのに、そういう作業・努力が全部封じ込められてしまって」

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