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ニュース〜医療の今がわかる

村重直子の眼11 薗部友良・VPDを知って子供を守ろうの会代表(下)

薗部友良・VPDを知って子供を守ろうの会代表の(下)です。

村重
「定期接種と任意接種を合わせて、医学的に必要なものという観点でVPDの会で接種スケジュールを作っていただいてます。このスケジュールをもっともっとお母さんたちに知っていただきたいですね」

薗部
「感染研のスケジュールも大変素晴らしいものです。ただし、あくまでも定期接種と任意接種を分けざるを得ないのだと思います。今後は日本版ACIP(予防接種実施諮問委員会)で作っていただきたいですね。」

村重
「日本版ACIPは、役人に委員の任命権を握られてしまうか否かがカギですね」

薗部
「我々のようにニュートラルな立場の者は、定期接種と任意接種の区別無しに,時系列にそってきれいに並んだものを作ることが可能なのです。便利ですので、ご利用者も多いと感じております。感染研のスケジュールも昔とは随分変わって、たとえばBCGは3種混合(DPT)を2回終わってからになってます。私どもと同じで、結核の発生率が低く、それよりは流行っている百日咳を含んだDPTワクチン2回接種を優先させています。怖い細菌性髄膜炎も、生後3か月からDPT、ヒブ、小児用肺炎球菌ワクチンの3種類の同時接種を勧めております。これは接種のために医療機関を訪れる回数を少なくするためのものと思います。VPDの会は、細菌性髄膜炎の重大さから、生後2か月からお勧めしております。また、水痘やおたふくかぜの2回接種を、米国同様に勧めております」

村重
「複数のデータが出てきて、色々なたくさんの意見が出てくることによって、ちょっとずつお互いに切磋琢磨して改善していくというのが、医学の進歩ですから」

薗部
「基本的には地域ごとの状況があまりにも違うし、いくら私たちがどんなに良いと思っても、周りの先生が誰もやってないとなればやりにくいので、最終的にはかかりつけ医とよくご相談されてスケジュールを決めてくださいとしています。最短で接種を完了するためには、こういうものがあるということで、参考になると思います。苦労して皆で考えてつくりました」

村重
「これを初めて見た時、本当に感動しました。アメリカで臨床していた頃、小児科ではなかったのでそんなに詳しくはないですが、とにかくワクチンが日本は少ないなあと凄く感じていたので、これを見て日本にもこんなに素晴らしいものがあると」

薗部
「これにロタウイルスワクチンと、正しい疫学的データのもとでの検討が必要ですがA型肝炎とが入れば、ワクチンの種類として世界標準に近づきます。ただし、あくまでもインフルエンザワクチンを含めて、総ての子どものワクチンは定期接種で、接種回数はおたふくかぜと水痘は2回接種が必要です。今の日本のB型肝炎の母子感染予防法は世界と随分ズレています。開始当時は、新生児にワクチンを接種するということを全く考えていなかったようですから、日本では、低開発国を含めて世界の90%の国で行っている誕生日接種とずれた、母子感染予防でも生後2カ月からになってしまっているのです。水平感染(別名父子感染)も多いし、慢性化しやすいジェノタイプAの流行もありますので、一日も早いB型肝炎の誕生直後からのユニバーサル接種の導入が急務ですね」

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