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救急車のAED、一般市民用が2%

 国内の救急車が装備しているAEDの中に、救急隊用ではなく一般市民向けの仕様のものが2%あったことが総務省消防庁の調査で分かった。同庁の担当者は「財政的に厳しい自治体が一般向けAEDを使用している」との見方を示しており、今後各自治体に向けて救急車には救急隊用AEDを積載するよう促していくとしている。(熊田梨恵)

 AEDには、救急隊が使用する「半自動対外式除細動器」と呼ばれるものと、一般市民向けに開発された「自動体外式除細動器」の2種類がある。一般向けAEDは使用者が機械の判断に従うシンプルな仕様で、使用中に医療的判断を要さない。公共スペースなどに広く設置されているのもこのAEDだ。一方の救急隊用AEDは医療者向けで、モニターで心電図を確認でき、除細動の実施について判断できるなど患者の状況に応じて使うもの。AEDが一般市民用と"プロ用"に別れていることはあまり知られていない。国は今年3月に各自治体に対し、救急救命士は救急隊用AEDを使用するよう、AEDの適切な配置を求める通知を出していた。

 消防庁は今年4月に、消防機関のAEDに関する全国調査を実施。20日に開いた救急搬送に関する有識者会議に結果を報告した。救急車に積まれている5423台のAEDのうち、106台が一般用AEDだった。担当者は「救急自動車には救急隊用が使われていると勝手に思っていたが、2%で一般市民用が使われていた」と述べた。
 消防車には2478台のAEDが積まれており、1211台と約半数が一般向けだった。これについて坂本哲也部会長(帝京大医学部救命救急センター教授)は、救急救命士が乗らないことのある消防車については、どのAEDが適切か検討していく必要があるとした。
 同庁は今年度に開催する作業部会で、一般向けAEDと救急隊用AEDの特徴の違いを踏まえた上で、各AEDの適切な配置場所について検討していくとしている。救急隊用AEDの不具合事例についても情報収集し、AEDの改良につなげたい考えだ。

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