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ニュース〜医療の今がわかる

がんと民主主義

 患者代表たちの述べていることが、以前とハッキリ変わったと認識したのは、最後の埴岡さんの話でである。
「今、この会場に敵が潜んでいる」と、いきなり言うので大変驚いた。
「敵は僕たち一人ひとりの心の中にある。法律を作った人に感謝しただろうか、徹夜でプランを作った役所の人に感謝しただろうか、僕らはできることをしてきただろうか。今まで、僕たち患者は、厚生労働省を敵のように責め立てるだけではなかったろうか。でも本当は厚生労働省は目的を共有する味方なのであって、僕ら自身も厚生労働省と同じベクトルになって、財務省などとの交渉を後ろから支えるべきなのでなかろうか」
ロハス・メディカル4月号で養老孟司先生が「日本は自立して自律する市民を作ってこなかった」と述べたが、これこそ責任ある市民の発言だ、と鳥肌が立った。


海辺さんが話を引き継ぐ。
「今まで、がん対策が進んで来なかった責任は、私たちがん患者会にもあると思う。それぞれの思いが強すぎて一つにまとまれず時間を浪費し、その間に多くの仲間を失った。個々の要望を言うだけでなく利害を超えて集結したい。こう考えて全国20の団体の意見をまとめてある」
まさに驚いたとしか言いようがない。こんな素晴らしい会合に偶然立ち会えるとは!!

尾辻元厚労省が引き取って
「厚生労働省に感想を聞きたいのだけれど、その前に患者の皆さんに確認を。協議会で十分な議論が行われるのか心配していた。先ほどの事務局の説明ではスケジュールに工夫の跡がみられる。これでよいだろうか」と患者代表たちに語りかける。

本田記者が受けて
「非常にタイトなスケジュールの中、お忙しい方々の時間を割いていただいたことに感謝している。十分かといえばキリがないけれども運営の仕方次第で意味のある議論はできると思う」

この段階で、ようやく「4時間」に大変な意味があったことに気づく。

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