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ニュース〜医療の今がわかる

「医師不足は医学教育の問題か」―文科省のたたき台に不満の声

福田康一郎副座長(右)と荒川正昭座長(中央).jpg 「目の前の医療崩壊だけに目を向けて、即戦力の医者だけをつくるのか」「医師不足は医学教育の問題か」―。医学教育をめぐる今日の課題として、文部科学省が「地域の医師不足」を挙げたことに、委員から不満の声が上がった。(新井裕充)

 平野俊夫委員(大阪大大学院医学系研究科長・医学部長)は「 今、医療崩壊と言われ、どうしても『即戦力』ということで、『卒前の臨床実習で技術を』などと前倒しになっており、非常に即戦力的なことを求めるムードになっている。「目の前の(医師不足などを)解決するにはいいのかもしれないが、長期的に見たら日本の医療にとって悪い」」と批判した。

 その上で、「結核は昔は難病で、死を意味していた。しかし、今では結核は大したことはない。これは基礎医学が進んだからだ」と指摘し、「基礎医学教育、あるいは基礎医学研究を強調してもらいたい」と強く求めた。

医学教育カリキュラム議論の整理案P1.jpg 文部科学省は4月3日、「医学教育カリキュラム検討会」(座長=荒川正昭新潟県健康づくり・スポーツ医科学センター長)の第6回会合で、これまでの議論を踏まえた「主な意見の整理案」を示した。

 その中で、「今日の医学教育を巡っては次のような課題が見られるのではないか」として、「小児科、産科などの診療科や地域の医師不足」などを挙げた上で、「(医師不足の)地域や診療科の医療を担う医師を養成・確保する方策を講じることが急務」とした。

 これを平野委員が批判。「目の前の医療崩壊だけに目を向けて、即戦力の医者だけをつくるのか。今はいいかもしれないが、10年、20年先には非常に困る」として、基礎医学や研究の重要性を訴えた。

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