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ニュース〜医療の今がわかる

新型インフル 「机で計画立ててもできないことある」厚労省事務局長


(中略)
【沖縄】
 基礎疾患のある人に対する影響は季節性インフルエンザだってある。季節性のものより、どれだけ強いのか。それから重症化に備えるんだというが具体的に何をすればいいのか。

【尾身】
 ご指摘の通り季節性インフルエンザでも毎年1万人が亡くなっている。しかし新型の方は、若い人の死亡者の割合が多い。統計的なものまでは出ていないが傾向として明らかに違う。

 ではどうするのかという話に関しては、まず、そういう性質のウイルスだということを認識すること。そして重症化のサインがあったら、すぐに入院させて医療を行うことに尽きるのでないか。重症化のサインに関してはWHOでも今作成中だ。それから妊婦に関しては、たとえサインがなくても感染していたら入院させる。薬に関しても、タミフルだけでなくサイトカインストームになった時にどうするのかの対応策も考えておく必要がある。この辺りに関してはWHOと協力して厚生省ですぐやるべきだろう。

【神田】
 肺炎なら抗生物質か。

【尾身】
 非公式にはエリスロマイシンがいいんじゃないかとか様々な情報はある。いずれにしても、かなり激しいウイルス性肺炎になって、なかなかうまくいかないということが米国で分かっているので、なるべく早く見つけて最適な治療を施すしかない。

【神田】
 人工呼吸器も数が不足しているので、そういう点で国も予算措置をお願いしたい。

(中略)
【麦谷】
 予算措置に関する要望があったが、地域活性化経済危機対策臨時交付金が1兆円あって、その中には発熱外来の人件費とか発熱相談センターの人件費とか、補償制度の項目もあるので、ご覧いただいて使っていただきたい。

【埼玉】
 お金がどうこうという話ではなくて、医師の補償に関してルールがないことを問題にしている。もちろんお金も大事だが順番が逆ではないか。

【麦谷】
 補償するシステムがあれば交付するということ。全員県の臨時職員にするとか、メニューによって異なるだろう。私どもが一元的に示すようなものではないと考えている。一元的に示せと言うならやぶさかではないが。

【宮城】
 恒常的に安定的な医療提供体制を構築するということであって、単発的に基金対応するような筋合いの話ではない。補償制度そのものに関しては、関係法の改正まで含めた相当の議論が必要な話だと思う。

【奈良】
 奈良では、いわゆる労災に準じて扱うということにした。休業補償まではできないが、県の非常勤職員として扱っているので他の所も参考にしてほしい。季節性インフルエンザ同様に新型インフルエンザで1万人が死亡する、しかも若者だということになると、奈良県は大体100分の1のスケールなので1000人(ママ、100人の間違いと思われる)の若者が奈良県でインフルエンザで死亡するということか。

【尾身】
 季節性インフルエンザで1万人が亡くなるといっても、ほとんどお年寄り。肺炎になってということではない。ほとんどの場合、発熱して体力を消耗したり脳梗塞を起こしたり老衰が進んだりということ。これに対して今回の死亡例は明らかに激しいウイルス性肺炎を起こしている点が全く違う。致死率はメキシコのデータで0.4%、その後のアメリカのデータで0.1%。いずれにせよ、0,何とか%の人が激しいウイルス性肺炎を起こしている。そういう状況が予測されるということだ。

(以下略)

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