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医療機器の外国平均価格制度 日米財界人会議で批判

  このほど米ワシントンD.C.で開かれた第46回日米財界人会議で、医療機器の保険償還価格(医薬品の薬価に相当)の決定方法に関して強く懸念を表明する提言がまとめられた。価格制度が、より透明で予測可能なものに変更されなければ、海外メーカーが日本市場から撤退せざるを得ない状況も考えられ、国内メーカーも海外で販売している商品の国内価格が下がって打撃を受けるという。結果的に医療機器の欠品が起きるとの指摘もあり、今後中医協などでどのような議論が行われるか注目される。(川口恭)

 提言をまとめたのは、同会議の下のヘルスケア・イノベーション・ワーキンググループ。現地時間の2日に議論され、3日(日本時間4日)発表された日米財界人会議共同声明に盛り込まれた。

 提言では特に、海外で流通する製品の価格を円建て換算したうえで参照し決定する外国平均価格制度(再算定制度=FAP制度)に関して、「恣意的で曖昧なものであると、引き続き強い懸念を抱いている」と強い調子で非難している。

 医療機器の国内価格が海外に比べて高いというのはよく指摘されることだが、高いのは、規制や細かな流通などに対応する必要があって、国内で多くのコストが発生しているためだとメーカー側は主張している。つまり国内価格を引き下げるには、国内コストも下げる必要があるというのだ。これに対して、外国平均価格制度の下では、海外での外貨建て製品価格が変わらなくても、また国内のコストが変わらなくても、円高が進めば国内償還価格が自動的に引き下げられることになる。

 このため提言は「今般の急激な為替レート変動による円高の下でFAP制度が適用されれば、2010年度償還価格は劇的な切り下げとなる。為替の影響についての調整や日本のコスト構造や市場構造の改善なしに、そのような切り下げが行われれば、日本の産業界にダメージを与え、その投資活動や技術革新に悪影響を及ぼすだろう」としている。

 医療機器に関しては、既に今年はじめに『骨髄フィルター』、9月には『デンバーシャント』の欠品騒動が起きている。

 提言の詳細は次頁。

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