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PMDA(医薬品医療機器総合機構)の不思議-最終回「お金」

最終回「お金の不思議」
組織存続の意味が変わるか。増える人件費は企業の手数料に依存

 医薬品医療機器の審査、安全情報の収集・対策、被害救済という国民の生命に直結する業務を行っているのだから、当然運営費を国が負担しているのだろうと思いきや、「PMDAには、ほとんど国のお金は回っていない。ほぼ独立採算に近い」(PMDA職員)。

 2006年度決算報告書によると、収入総額は約129.8億円で、このうち93%を業務収入が占める。業務収入の内訳は、「手数料」(44.8億円)、「拠出金」(50.3億円)、「受託業務」(23.6億円)。国から拠出される運営費交付金は6.6億円、国庫補助金は1.9億円に過ぎず、収入総額の6.5%程度だ。
 
 この「手数料」、「拠出金」、「受託業務」とは何なのか。
 
 まず手数料。企業が医薬品・医療機器の承認審査を申請する時、PMDAに審査にかかる手数料を支払っている。1品目当たり、後発医薬品で約60万円、新薬で高い種類だと約3千万円。申請する品目によって金額に幅がある。このほか、企業がPMDAに治験内容について相談する場合も料金がかかる。1件当たり、第一相試験開始前相談で約420万円、第二相試験終了後相談で約600万円など。2007年度には相談が281件、通常の審査申請が53件あった。
 
 例えるならば、大学の受験料と予備校の授業料だ。受益者負担の原則から言えば、たしかに税金で払うのはおかしい。
 
 次に拠出金。被害救済業務や安全対策業務の資金に充てられるもので、医薬品を製造販売する企業や薬局が毎年7月31日までに申告・納付しなければならない。前年度の医薬品の総出荷数量に応じて支払う「一般拠出金」や「安全対策等拠出金」、副作用の原因となった医薬品の製造販売業者が患者への給付支給額に応じて支払う「付加拠出金」がある。
 
 こちらを例えるならば、保険料だ。これも税金で払うのは筋が違う。
 
 最後の受託業務は、スモンやエイズなど薬害患者に対して国や製薬企業などが行う給付に必要な費用。ほとんどそのまま患者に支給されている。右から左に流れているお金なので、PMDAの組織に影響を与える収入ではない。
 
 バラバラに見れば、税金が少ないことに何の不思議もない。しかし、まとめて見ると不思議に見えてくる。

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