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ニュース〜医療の今がわかる

医療基本法制定に4党議員前向き

iryokihonhou.JPG 患者団体19団体からなる『患者の声を医療政策に反映させるあり方協議会』が23日、自民、公明、民主、共産の国会議員を1人ずつ招き、「各党の医療政策に患者の声を届けよう!」なる勉強会を都内で開いた。協議会の求める『医療基本法』制定に、全員が協力することを約束した。(川口恭)

 協議会は昨年7月に結成され、9月、11月、2月と勉強会を重ねてきた。そのうち半年前の11月の回でも公明・民主の2国会議員を招いて医療基本法制定を要望したが、その時点では今ひとつ中途半端な内容だった。だが半年の間に、中身も過程も進んでおり、参加した議員たちからも前向きな発言が相次いだ。よほどのことがない限り、総選挙後に議員立法で制定される流れになると思われ、今後はいかに実効性のある中身を盛り込むかへと焦点が移りそうだ。

 この日のやりとりをダイジェストでお伝えする。

長谷川三枝子・協議会代表世話人(日本リウマチ友の会)
「協議会発足後、9月、11月、2月と勉強会を開いてきた。まとまったものを医療政策に届けようと、各党の国会議員の先生方にお越しいただいた。残念ながら1つの党が欠席された。またこれも残念なことにインフルエンザの問題があって、免疫抑制剤を使っている方もいるので当事者の参加が少ない」

海辺陽子・世話人(癌と共に生きる会)
「会員たちへのアンケートと検討の結果、以下4本の柱が医療基本法の骨子になると考える。①日本国憲法第25条の生存権を具体化する、全ての人への質の高い医療の提供②医療が公共のものであるとの認識に立った資源の確保と配分③EBMに則った最適・最善の医療の確保④医療政策決定過程への国民(患者、家族、患者支援者など)の参加だ」
 若干の解説を加えると、11月の時点では④だけが突出しており、健康な国民の合意まで得られるかが危惧された。前3つが加わったことにより、国民全員が合意できるような内容になった。

 ここで自民党の加藤勝信衆院議員、公明党の高木美智代衆院議員、共産党の小池晃参院議員の3人が登壇、埴岡健一世話人(日本医療政策機構理事)がコーディネーターを務めて、パネルディスカッション開始。民主党の鈴木寛参院議員が途中から参加した。

埴岡
「まず医療基本法を制定することへの基本的な考え方をお聞かせいただきたい」

加藤
「前提として今の医療をどう考えているか。本当に医師不足を含め大きな課題を抱えている。他方で社会保障国民会議のシミュレーションでも厚労省のシミュレーションでも、今後医療と介護の負担は膨れ上がっていく。骨太の方針で毎年の社会保障費の伸びを2200億円ずつ抑制するというのがあって01年から05年で1兆1千億円抑制し、さらに06年からも新たな骨太2006というのが始まっているが、これから骨太2009について議論が行われる。これをどう扱うのかが問題。一方で09年度の補正予算に地域医療再生基金を設けるなど総計8000億円を計上した。削ったことの埋め合わせというか、そういうこともある。
これからあるべき医療の理念を再構築することは大事な課題。財源や介護のあり方も含め。議論のないまま、今のような政策決定を続けていくと社会的弱者にひずみが行ってしまいがちになる」

高木
「皆さんの取り組みに心から敬意を表する。異なる意見を持ちながらも今後のために骨を折ろう、汗をかこうとされる当事者主体の医療改革の中核軸ができつつあるのを感じ、今日皆さんに会うのを楽しみにしてきた。医療基本法制定の動きには、心から賛同する。これからさらに高齢化していく中で、医療をいかに持続可能なものにしていくか国民的合意を得ていかなければならない。長寿医療制度も当事者不在だった。財源論にも、法制定は不可欠。推進して参る所存」

小池
「患者の権利を明確にする法を制定する必要性は以前から主張していた。サムライ法と呼ばれる医療提供側を規制する法だけあって、受ける側に関する法律がないところが日本の医療法体制の特徴であり弱点。患者の権利を明確にすることで、医療のありかたを根本から見直すことは有意義。モデルとしては、がん対策基本法があろう。このような動きは時宜にかなったもので期待している」

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