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ニュース〜医療の今がわかる

総選挙直前企画 各党の医療政策を聴く④日本共産党

 4回目は日本共産党の小池晃・党政策委員長(参議院厚生労働委員会委員)。(聴き手・新井裕充)

【写真】小池晃先生.jpg

(日本の医療の現状をどのように見ていますか)

 「医療崩壊」と言われますが、「医療崩壊の危機に瀕している」と言うべきかもしれません。現場の医療従事者の必死の頑張りによって辛うじて崩壊を食い止めている状況。依然として世界で一番長寿の国だし、医療のレベルも高いものが保たれているので、「崩壊している」とは言えません。ギリギリのところで医療従事者が頑張って支えているというのが現状ではないでしょうか。

 では、なぜこんな大変な事態になったのでしょうか。それはやはり、社会保障予算、医療に対する予算を削減していく政策です。小泉構造改革以来、毎年2200億円の社会保障費の自然増の抑制という政策が大きなきっかけになっている。ただ、社会保障全体では、それ以前の1980年代から全体として抑制基調で来ていますので、そういったことが今日の事態を生み出してきている。

 社会保障費の抑制によって起きている事態を患者サイドから見ると、医療費の窓口負担が年々上がってきて、結局3割になってしまった。OECD加盟諸国の中で3割負担なんて国はないわけで、多くの国は無料または極めて少額の定額払いになっている。ところが、日本は外来、入院とも3割という非常に高い窓口負担になっている。

 また、医療内容で見ると、救急医療体制が大きく揺らいでおり、救急車が救急病院にたどり着けずに命を落とすとか、妊産婦が命を落とすようなひどい事件が相次ぐ事態になっている。このように、患者サイド、国民サイドから見ても、日本の医療の安心度はかなり落ちてきてしまっている。
 医療従事者サイドから見ると、長時間過密労働です。それに加えて、医療の安全性やインフォームド・コンセントなども含めて、非常に重い責任を負わされて仕事の内容が複雑化、高度化して、患者さんと向き合うときの責任の重さがかつてないほど強まっているのではないでしょうか。

 そういう中で、「燃え尽き症候群」で辞めてしまう看護師さんらが続出しているのは深刻な事態だと思います。ですから、「医療崩壊」とまでは言わないけれど、このまま行ったら確実に崩壊するでしょう。
そういう意味では、今度の選挙で「医療崩壊」をどうやって食い止めるか、良い方向に日本の医療を持っていけるか、瀬戸際の選挙だと思います。社会保障費の抑制路線を完全に転換すること。「抑制から充実へ」という方向に持っていくような選挙にしなきゃいけないと思っています。

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