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ニュース〜医療の今がわかる

"10mlバイアルなら国産3000万人分" 9日のワクチン意見交換会


 正林
「一つ大きな誤解があるのは、マスコミで医療機関で接種と報じられたが、あれは間違いだ。主体が医療機関になるとは思っているが、実施する各都道府県がやりやすい形で結構。当然、医療機関の外でも構わない。

接種する医療機関が限定されると、その医療機関でない所の患者が漏れるのでないかという懸念については、たしかに契約医療機関は限られるけれど、それ以外の医療機関でも必要があると思う患者については主治医から証明書を出してもらって打てるようにする。

輸入ワクチンの契約状況は、なかなか申し上げられない。お互いに秘密ということで一切言わない約束で交渉しているので言えない。

補償は最低でも医薬品副作用補償があるが、それ以外にも考えられないか検討中だ。日本版ACIPも今、具体的にどうしたらよいか検討中。同時接種についても見当しているが、まだ結論が出ていない」

岩田
「推奨しないなら、その旨と理由を明記してほしい。どっちつかずで何も書いてないというのが一番の問題」

正林
「素案のweb掲載は、正しくは6日の午前0時。速やかにできたのでないかと思っている」

 岸田修一・医薬担当審議官
「輸入ワクチンを高齢者に最初に使うなという話、安全性調査の対象者にしないのは難しいかなと思う。疼痛とか腫れとかの評価の部分は、国内での臨床試験を行うので比較は可能だ。遅延性のものはしっかりしたモニター制度をつくりたい。一般の方々が理解できる情報公開を工夫したい。2回接種の必要はないんでないかという件に関しては、今回の接種は日本で初めてなので本当に抗体が上がるのか読めないのでデータを積み重ねたい。海外のものと国内のもので考え方に差があるという点は、企業からこういうように出してくれという情報でやっているが、承認段階になれば有効性・安全性はオープンにしていきたい」

 正林
「田代先生いかがか」
先ほど飛ばした人間をわざわざ指名した。

 田代
「ドラフトをつくるのにディスカッションした。7月30日の時点では開示されていなかった情報がいくつも出ている。なぜ輸入するかどうかというディスカッションがあの時点だったのか不思議だ。国内で全国民分のワクチンを製造するのに1年半かかるというのは何年も前から会議などでは明らかになっていた話。この5年の間に新型インフルエンザが発生したら、待てないから輸入が必要になるのは当然だったのに、その点について全くディスカッションされてこなかった。それなのになぜ輸入するというのが先行しているのか。

きちんとしたプロセスが踏まれていない。まずワクチンがどの位必要なのかの評価がされてこなかった。どの順番で打つのかのディスカッションもされていなかった。それから国内の製造能力がどの程度あるのかもきちんと評価すべきだった。今まで1800万人分しかできないという話しか聞かされてこなかった。10mlのバイアルにしたら3000万人分になるなんて初めて聞いた。こういうことをきちっと公開してこなかったのは大変に問題だ。

輸入を検討する際にどのようなワクチンなのか国民は説明されてこなかった。8月20日の参加者たちに後で聞いたら、国産と輸入と同じものだと思って、賛成したという人が多かった。そうではなくて輸入を検討しているのは新しいアジュバントを用いているものだ。国内ではまったく未経験だし、国際的にもまだ経験が浅い。もう片方は鶏卵ではなく組織培養細胞で増殖させている。これについては国際的にも実績がないし安全性の評価もされていない。この細胞に腫瘍性があることも分かっている。それがワクチンの安全性に関係するかはともかく、国民にそういった情報は公開されてきていない。情報公開のあり方を評価する意見が多かったが、私は公開はよくなかったと考えている。

輸入の条件も同様だ。特例承認でいくことを考えているようだが、そのメカニズムを国民が知っているか。特例承認は伝家の宝刀のようなもの。こういうことをしてまで輸入して接種しなければならないことなのか。そこの所、国民の方も理解してない。

ワクチンの代金も元は国民の税金。白紙委任では国民が納得しない。契約の条件内容がリーズナブルなのかどうかも国民に説明しておく必要がある。そういう作業をせずに輸入だけが先行して話が進んできたと思う。

10mlのバイアルで1回接種なら6000万人分になり、優先接種対象者の5400万人分を輸入しなくても賄える可能性もあると思う」

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